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空気人形

空気人形 / AIR DOLL



2009年 日本映画

監督・脚本・編集:是枝裕和
製作:川城和実 重延浩 久松猛朗 豊島雅郎
原作:業田良家
撮影:リー・ピンビン
美術:金子宙生
衣裳デザイン:伊藤佐智子
音楽:world's end girlfriend

出演:ペ・ドゥナ ARATA 板尾創路 オダギリジョー

日本映画、というかアジア映画についてブログで感想書くのはこれが初めてだったりします。
邦画にあまり興味ない僕が何故この作品を見たかというと、大体察しは付くかと思いますが
何を隠そう、僕はペ・ドゥナに一時期、結構入れ込んでいた。
”いた”って、もう過去の話みたいな書き方ですけど今でも普通に好きですよ。
長丁場になりそうな韓国ドラマは見てないんですけど
出演作は見れる限りは大体見ましたし「リンダリンダリンダ」の時は劇場にも行きました。

あぁ、自分はゾーイー・デシャネルといい目のクリッとした女優が好きなんだなーと
我ながら実感する。

あまり自分語りしてもなんなので、そろそろ「空気人形」について

率直に書くと・・・難しかった・・・

火薬量と銃弾の多い映画を見すぎて、感受性も爆風と一緒に吹き飛んでしまったわけではない
と自分では思ってるのですが......

何となく「アメリ」みたいな雰囲気で(音楽もアメリっぽい)
心を持った人形と人々の交流を描いてるのだろうと。
実際、見てる間はそう思ってました。でも次第にそれぞれの悩みや孤独、汚さが浮き彫りになってくる。
レンタル店長の展開はなかなか衝撃的。
あの店長を演じてる人って、とても高名な方なんですね。知りませんでした。
脱線しますが、僕は日本の芸能人は全く知らないわけではないですけど、でもかなり疎い方だと自覚してます。
何せ板尾創路の読み方も先ほどググって初めて知ったくらい。いつじって読むんですね。
ちなみに内野聖陽も最初は読めなかった。

最終的には登場人物それぞれが何とか現実に折り合いをつける、ように見えたんですが
それって人形が何かした結果とかじゃないみたいですね。過食症の女性は何がきっかけだったんだろう。
大事件は起きなくても現実は進んでいくよっていうことを言いたいんだと考えれば、リアルな描写かもね。

ただ彼氏の亡骸を袋に入れて放置するのはリアルすぎて怖いです。
彼氏が刺されるのもちょっとわからなかったんですが。

そもそも周りの人々、あの彼氏や持ち主のオッサン、作った本人のオダギリジョーはともかく
レンタル店長とかレストランの子供(最後、捨てられてる人形に話しかけたのもこの子だよね?)とか
は人形をちゃんと人形だと認識してたの?それとも普通に人間だと思ってたんでしょうか?
こんなこと書いてる時点で多分、この作品の本質をわかってないんだろうけど
ファンタジーと現実の境目の曖昧さが妙に気になったんです。

ペ・ドゥナの演技はさすがでした。日本語の発音も、自然。
独特なアクセントで話す日本人の女優なんだと言われても違和感ないです。
もし僕がこの女優について全く知らないで見たら、多分そう思っただろうね。
でも、何故か惹かれなかったです、この映画の彼女。うーん、次回作に期待しよう。

元気一杯な姉ちゃんとかマイペースな不思議少女みたいな役が多いドゥナさん。
「グロリア」というドラマでは大人の女性を演じてるらしい?!元々カメレオン女優っぽい人ではあるけど。
でもこのメイク似合ってるんだろうか......なんかサトエリみたいになってるw

こっちの方があってるような気がするな。「ドラゴン桜」韓国版でハセキョーのパートに相当する教師役だそうです。
日本版のドラマも見てないけどね。
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空気人形

 私もすごく気になっていた『空気人形』見ましたねe-348
 ペドゥナちゃんのコスプレ?と独特の日本語がとっても気になりますe-454
 そして、オダジョがどんな役なのかもとっても気になっています。
 私も、レンタル屋で、久々に日本の映画コーナに行って探そうかな(?ー?)

 バーンズさんのお好きなゾーイー・デシャネルさん、映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』にも出ているのですねe-454
 『銀河ヒッチハイク・ガイド』は、小説は読みましたが、映画はまだ見ておりませんe-441映画は、しょぼそうe-450
 小説も私には(?ー?)でした。

No title

チョンミさん、こんばんは♪

オダギリジョーは出番は多くなかったですが、いい役でしたよ。
彼は何となく危険な男(不良っぽいとかじゃなくて、何考えてるかわかんない系。うまく言い表せませんが。浅野忠信もそんなイメージ)って役が多い印象だったんだけど、優しい雰囲気も似合うんだなあと思いましたね。奥さんの香椎由宇って「リンダリンダリンダ」でペ・ドゥナと共演してたんだよねー、最近見かけないけど。似た個性の黒木メイサは凄い売れてるのに。

ゾーイーは男性陣には結構、というか、かなり受けがいいみたいです(笑)
まあ、彼女も変わった役が多いけど.....「銀河ヒッチハイクガイド」は、SF大作のエンタテイメント、では無かったですね(笑)監督やスタッフは確かイギリス映画界の方々だったと思うけど
僕はイギリス流の笑いはちょっと合わないな~と感じた作品です。
ゾーイーの作品でオススメなのは「イエスマン」と「テラビシアに架ける橋」かな、個人的には。

こんばんは

確かにこの作品は難しくて、
自分でもどこまで理解できたか分かりませんが、
好きな作品なんですよね~(^^;

人間のほうが虚無的で、人形のほうが心を持つという
その設定が面白かったです。
あと人間の描き方はリアルだけど、
人形のシーンはファンタジーになっているのも、
特異な雰囲気で、他にはなかなか無い感じだと思いました。

「銀河ヒッチハイクガイド」も独特な味わいのある映画ですよね、
私はけっこう気に入ってます。

No title

YANさん、こんばんは。

「空気人形」って原作があるらしいんですが、作者が意識したのって「ピノキオ」なのかなぁ
って今になって思いました。
ピノキオといえばイタリア映画「ピノッキオ」も最近見たんですが、結構キツかった.....

S・スピルバーグ監督の「A.I.」、あと「シザーハンズ」もそうだったと思いますが
純粋な心を持った無機物に対して
人間がとても醜いのが物語の常ですよね。
自省の念を持つのはいいことですが。
AIと言えばハーレイ君は今、何をやってるんだろう.....

「銀河ヒッチハイクガイド」はせっかくゾーイー・デシャネルのカテゴリーがあるんだし、
いつになるかは分かりませんが、ちゃんと見直してレビューしたいです。

今ごろですが

バーンズさん、こんにちは。

ケーブルテレビで放送されていたので見てみました。
ペ・ドゥナさんは本当に空気人形そのものでした。
肌の質感といい、喋り方といい、まなざしといい
この映画はペ・ドゥナなしでは成立しないと思います!

・・・・・・とはいえ、私もこの映画、
何を言いたかったのかさっぱりわかりませんでした。
難しいですよね。

Re: 今ごろですが

マミイさん、こんにちは。

マミイさんもそう感じられましたか?
難解ですよね、これ

実はペ・ドゥナはEVERY LITTLE THING(だったと思う)のPVで
今が旬の高良健吾と共演してたりします。そこでも日本語喋ってますが
かなりお上手です。
プロフィール

バーンズ

Author:バーンズ
2010年4月からブログ始めました。
1985年生まれの北海道住まい。

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