ヒックとドラゴン
ヒックとドラゴン / HOW TO TRAIN YOUR DRAGON
あまり期待しないで見たところ思いのほか良かったという感想も多いですが
自分は結構期待して見にいきました。
2010年 アメリカ ドリームワークス製作作品
監督:クリス・サンダース ディーン・デュボア
製作:ボニー・アーノルド
原作:クレシッダ・コーウェル
脚本:クリス・サンダース ディーン・デュボア ウィル・デイヴィス
編集:マリアン・ブランドン ダレン・T・ホームズ
音楽:ジョン・パウエル
声の出演:ジェイ・バルシェル ジェラルド・バトラー アメリカ・フェレーラ クレイグ・ファーガソン
ジョナ・ヒル T・J・ミラー クリステン・ウィグ クリストファー・ミンツ=プラッセ
公式サイト
原作の第一巻です。
サウンドトラック盤
あまり期待しないで見たところ思いのほか良かったという感想も多いですが
自分は結構期待して見にいきました。
2010年 アメリカ ドリームワークス製作作品
監督:クリス・サンダース ディーン・デュボア
製作:ボニー・アーノルド
原作:クレシッダ・コーウェル
脚本:クリス・サンダース ディーン・デュボア ウィル・デイヴィス
編集:マリアン・ブランドン ダレン・T・ホームズ
音楽:ジョン・パウエル
声の出演:ジェイ・バルシェル ジェラルド・バトラー アメリカ・フェレーラ クレイグ・ファーガソン
ジョナ・ヒル T・J・ミラー クリステン・ウィグ クリストファー・ミンツ=プラッセ
公式サイト
原作の第一巻です。
サウンドトラック盤
参りました。今のところ今年の№1確定です。
凄いぞ、これは!
かつてヨーロッパ中の海岸を襲い、暴れまくった戦士達がいた。ヴァイキングである。
物語の舞台バーク島では長年ヴァイキングと襲撃してくるドラゴンの戦いが続いていた。
ドラゴンに立ち向かい殺すものこそが真の勇者、それが彼らの掟であり、常識だった。
(実際、ドラゴンを殺す場面こそ直接ありませんが、台詞では結構言われてました)
部族のリーダー、ストイックの息子である主人公ヒックは頭脳や洞察力は抜きん出ていたが
肝心の戦闘能力や腕力はからっきし。
(ただ訓練での逃げ足の速さやトゥースに跨って乗りこなすあたり案外、身体能力は悪くないのではないか)
そんな彼はヴァイキングの世界ではお荷物でしかなかった。
自分の後継者である変わり者の息子との接し方に悩む父と、何とか期待にこたえようとする息子。
ヒックは自作の武器で一匹のドラゴンを撃ち落すのだが・・・・・
それは姿を見た者はいないという伝説のドラゴン、ナイト・フューリーであった。
こいつを父さんに見せれば認められるぞ!
そう、冒頭のナレーションで、戦いに明け暮れる仲間に辟易している心情を吐露したヒックも
ドラゴンを倒すこと自体を疑問とは思ってなかったんです、最初は。
しかし網にかかって手も足も出せないドラゴンを見て何かを感じ取るヒックはドラゴンを逃がすのでした。
ドラゴンもまたヒックを見逃す。自分達はドラゴンを憎み、ドラゴンも自分達を憎む・・・・・
そのはずだったのに、何故殺されなかった?
それについては尾翼を失い飛べなくなった自力で飛べなくなったトゥース(この名前、魚を持ってきた辺りで名づけたはず)
の世話をするヒックとともに我々観客も学んでいくんです。
ま~、観客には最後、ドラゴンと和解するんだって展開はわかりきっちゃいるんですよ。
でも、その過程が巧い!ドラゴンの習性を観察するうちに愛着を持っていくヒック
戦闘訓練で戦わずしてドラゴンを手懐けて、一転人気者になっていくヒック
これらの描写がことごとく快感で、胸を熱くさせる。もはや匠の域
で、ヒロインとの恋。ヒックは彼女に憧れてますが、当の彼女は次世代エリートの少女戦士でヒックは
歯牙にもかけられなかったのですが・・・・・そうか、これがツンデレというものかね…
キャラデザインについては色々思う方もいるでしょうが僕は可愛いと思いました。
しかしいつまでも隠し通せるものではない。みんなの前で真実を告げようとするヒックにある危機が!
ここで感づいたトゥースが隠れ家から一目散で駆けつけるんですが、一匹じゃ満足に飛べないのに
ガシガシ走ってさ。ここら辺ヤバいですよ。哀れ、生け捕りになってしまうトゥース!
ドラゴンは危険なだけの存在ではない、というヒックの訴えも空しく
ストイックはドラゴンの巣に総攻撃をかけようとする。枷と鎖で雁字搦めになったトゥースを道案内として。
確かにストイックの気持ちや主張も十分わかるんです。単に敵だって教えられただけじゃなく
実際に仲間を目の前で襲われて奪われた過去が当然あるんでしょうし。
わかるよ、わかるんだけどねえ、息子に耳をかさない、その頑なな姿を見て
ああ、人間ってバカだねえ、頑固だねえ
と僕は思ってしまいましたね。
反面、ヒックの仲間たちを背に乗せてピンチに駆けつけるドラゴンたちの器の大きさよ。
単純な俺
争いや憎しみの虚しさ、先入観や思い込みの恐ろしさ、復讐は復讐しか生まない、
理解しあうこと、許しあうこと。そういったテーマは今まで
何度も語られてきました。あんまり続くと、「わかったよ、もういいよ」って気分に見てるほうもなると
思いますが、こういったアニメーションやファミリー作品で言われるとハッ(゚Д゚)!とさせられますよね。
そんなこと宮崎駿作品が何年も前に先駆けてるって言われちゃまあそうなんですけど。
「ナウシカ」と本作を比較してるレビューも結構見受けられます。監督自身が影響されたって言ってますし。
囚われて船に括り付けられたトゥースは囮にされた王蟲の子と重なると言えばそういえるかも。
でも僕が宮崎アニメに以前持ってた印象ってこんなだしなあ
そんなこんなで最後の戦いが始まる!
「屈しない、恐れない、討ち死に上等のヴァイキング魂(北欧神話では勇敢に戦い死んだ戦士だけが
ワルキューレに導かれ、ヴァルハラに迎えられると伝えられていると聞いた)が拍車をかけ
このオヤッサンの頭の中に和解の二文字は無いかに見えた。
しかしただの脳みそ筋肉頑固親父では終わらないのでご安心を!
クライマックスでは実写の超大作も真っ青の大迫力の見せ場が展開するぞ!!
このラスボスの扱いについては意見が別れるところでしょう。巨悪を倒せば万事解決なのかって。
(とはいえピクサーでもキッチリ悪は倒されるけど。「Mr.インクレディブル」の悪役の最期覚えてる?)
ただこの物語は冒険活劇であり少年の成長譚ですから、あの展開はヒックとトゥースにとっての試練だと感じました。
まあ、ここら辺と「ペット」という台詞、本当に人間とドラゴンは対等になったのかという点は堂々巡りの議論になりそうだねえ。
僕の見解はドラゴンとは対等になったのかどうかはわかりませんが(その辺り続編で掘り下げるのだろう)
島の人々との絆は結ばれたと思った。
(そもそも決戦前にさっさと飛び立った下っ端のドラゴンを見るに、もともと人間に対しての敵意はないのだろう)
ペット発言について、これは単なる語呂合わせだそうです。冒頭で「ここの害虫(原語では"Pest"と言っているらしい)
はドラゴンだ」と言う台詞があるので"Pest"にひっかけて"Pet"と言ってるわけですね。
本心ではヒックはドラゴンたちを見下してるなんてことは無いと思いますw
最後の展開は自分の筆力では巧く表現できない。
たとえヒックが五体満足でも同じくらい感動して満足して終われたとは思いますが。
ただ見てる間は「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」を思い出した。
フロドも指の一部を失ったから。
しかし、この映画、評価は概ね良好なんですが二週目にしてすでに興行ランキングTOP10圏外となってしまった。
真に遺憾である
初登場8位って聞いたときは低いなー、これからの粘りに期待だなと思っていたんですが。
時期が悪かったんだろうか。(本国での公開は三月末である)
例えば
春及びGWにする→「アリス・イン・ワンダーランド」がある
初夏→ターゲットである子供は夏休み前であり、大人は「告白」などを見る
秋→夏休み終わる。渋めのドラマやサスペンスの時期
冬→旬が過ぎすぎ。寒々しい北欧(多分)が舞台なので夏よりマッチしそうですが
ぬう.....結局どの時期にやっても、当て馬、噛ませ犬のような立ち位置になるしかなかったかもしれない。
それとオードリーの宣伝。春日がトゥース!トゥース!言いまくって、あー、うぜえなあって思った方も
多いんじゃないですか。で、吹き替えも春日だったら、最悪だなコリャと思ったんですが。
安心してください。実際はプロの声優による正統派の吹き替え版です。
僕は春日は嫌いだとか印象が悪いっていうわけではないんですが、彼の芸風がイマイチわからない。
あの自信満々だけどずれてる行動のギャップって笑わせるタイプなんでしょうか?
ここ最近バラエティもお笑い番組もほとんど見てないから大雑把な印象だけどさ。
声の出演をした役者について。自分が見たのは吹き替え版ですが(笑)
主人公ヒックを演じるのはジェイ・バルチェル。「魔法使いの弟子」にも出演してますが評判良くないですね。
日本じゃ受けないタイプかもしれないとここで書きましたがあたらなくていいことが的中してしまった。
「トロピック・サンダー」のジェイはいいよ。「ファンボーイズ」はまだ見てませんがね。
父親ストイックはジェラルド・バトラー。俺ね、この人苦手なの。「300」がイマイチに感じたのはそれもあったんだろう。
男臭さ全開系役者大好きなのに、ダメなんだなー。だけど何の前触れも無く好きになるかもしれないけど。
どころでジェイミー・フォックスと共演したLAW ABIDING CITIZENって何時、日本で公開するんだ?
全米公開からもうすぐ一年経つぞ。
ドリームワークスのアニメーションをこれまで見てきて思ったのは声優の得意とする役柄を意識した
キャラクター造型であるということ。冒頭のナレーションや劇中の台詞で自嘲気味のジョークを
口にするヒックはジェイやその他の若手俳優が得意とするナード気味のキャラだし
勇猛果敢なストイックは「300」でバトラーが演じたスパルタ王のイメージを引き継いでいる。
「シュレック」シリーズの喋りまくるロバ、ドンキーは当然エディ・マーフィを模しているし
(ってか、生身の役者としてのエディは今何をやってるんだ?全然見かけないけど)
「カンフー・パンダ」の主人公ポーに至っては、声を担当するジャック・ブラックのヒット作「スクール・オブ・ロック」
「ナチョ・リブレ」のキャラそのままで、もうCGのパンダの顔が透けてジャックにしか見えないくらい
完全にジャック・ブラックそのもののであった。ただ今回の「ヒックとドラゴン」のキャラクターは役者に似せてあるとか
そういう以前にもっと深い印象を受けた。CGで作られたキャラとはいえ、実写の俳優の演技を上回るくらいの
存在感を感じたね。言い過ぎかもしれませんがそれくらい感情移入されられたということです。
もうひとつ思い出したのは「トランスフォーマー」です(これもドリームワークスの映画)。
冴えない少年サムが機械生命体トランスフォーマーの戦いに巻き込まれるうちに、勇気を振り起こして立ち上がる様は
ヒックと重なるし、サムを守るトランスフォーマーの一人(というか一体)バンブルビーが中盤、人間に捕まるのもそうだ。
サムもヒックも特殊能力など何も持たないながらも、元から持っていた強さ(優しさだったり頭の良さ)を駆使して
立ち向かう姿は昨今、巷で言われる草食系に安易にカテゴライズ出来ない古典的なものだと感じた。
決してヘタレでも弱虫でもないのだ。正直「アバター」の主人公にはヒックを見習って欲しい。
(のび太が劇場版だと途端にヒロイックになるのも近いモノを感じるなあ)
ちなみに僕は「トランスフォーマー」は一作目のほうが好きでした。
深い描き方ではないにしろサムの成長ってドラマもあったし、サムをどんな危険からも守るバンブルビー
トランスフォーマーたちの人間臭さ(ロボットだけど)と正義感とか、結構良かったなあ。
2作目の「リベンジ」も面白かったけど物量映画になってしまった感があった。
来年公開の「トランスフォーマー3」、どうなるかな......劇場で見るとは思いますが
まあ、長々書いてしまいました。こんな脈絡の無い駄文ですが、読んで少しでも興味を持っていただけたなら
頼むから見てくれ!お願いだ!!
人によっては全く面白くなかったり、金返せって思うかもしれないけれど
楽しくて、皆が見れて、テーマがある。
これこそ映画の理想の形のひとつと思うんだ。
テーマは深いですが、まずは楽しんで見て欲しい作品だと思います。偉そうですが
特にトゥースの魅力には動物好きの方はグワシッと胸をわしづかみにされ
悶絶させられることは間違いないでしょう。
最後に3Dについて。
「アリス・イン・ワンダーランド」「タイタンの戦い」「エアベンダー」などCGを多用した大作は3D上映されたものが
多くなってきている。以前から「ポーラー・エクスプレス」「センター・オブ・ジ・アース」などもあったが
やはり「アバター」の大ヒットが大きいのだろう。
3DVS反3Dという論争まで、起きているとかいないとか。ちょろっとググって見た限りでは
日本では反3D派の方々が多いように感じた。あくまで、個人的にですが。
で、今回、自分は「ヒックとドラゴン」は3Dで見ました。
凄い体験だった。飛翔場面もさることながら、海を進むヴァイキング船もグーンと飛び出してくるようだった。
この技術はどんな作品にもあうわけではないと思う。3Dのヒューマンドラマとか、何の意味があるんだ(笑)。
ただ、今回味わったような興奮や感動を味わえるのなら
3Dの未来と可能性について、俺は文句無く「賛成」の一票を投じたい。
そして続編で一回りも二周りも大きくなったヒックとトゥースの冒険が見れることを楽しみにしているよ。
↑も↓も作曲者はジョン・パウエルです。「カンフー・パンダ」の方はハンス・ジマーとの共作ですが。
一方はケルト、もう一方は中華と全く別の雰囲気を出してますが、どちらも彼のスタイルを感じさせてくれる力作。
石を投げれば剣、魔法、ドラゴン、ヴァイキングetcといった歌詞に当たるヘヴィ・メタルの世界から
ダメ押しでもう一曲。
MANOWAR "RIDE THE DRAGON"
この映画の雰囲気とは似ても似つかない曲ですが、題名を訳したら
竜に乗れ!ですからねw
こんな暑苦しい曲ききたくねーって思うかもしれませんが、そろそろ夏も終盤に突入しますから
これくらい熱い曲で乗り切りましょう。
凄いぞ、これは!
かつてヨーロッパ中の海岸を襲い、暴れまくった戦士達がいた。ヴァイキングである。
物語の舞台バーク島では長年ヴァイキングと襲撃してくるドラゴンの戦いが続いていた。
ドラゴンに立ち向かい殺すものこそが真の勇者、それが彼らの掟であり、常識だった。
(実際、ドラゴンを殺す場面こそ直接ありませんが、台詞では結構言われてました)
部族のリーダー、ストイックの息子である主人公ヒックは頭脳や洞察力は抜きん出ていたが
肝心の戦闘能力や腕力はからっきし。
(ただ訓練での逃げ足の速さやトゥースに跨って乗りこなすあたり案外、身体能力は悪くないのではないか)
そんな彼はヴァイキングの世界ではお荷物でしかなかった。
自分の後継者である変わり者の息子との接し方に悩む父と、何とか期待にこたえようとする息子。
ヒックは自作の武器で一匹のドラゴンを撃ち落すのだが・・・・・
それは姿を見た者はいないという伝説のドラゴン、ナイト・フューリーであった。
こいつを父さんに見せれば認められるぞ!
そう、冒頭のナレーションで、戦いに明け暮れる仲間に辟易している心情を吐露したヒックも
ドラゴンを倒すこと自体を疑問とは思ってなかったんです、最初は。
しかし網にかかって手も足も出せないドラゴンを見て何かを感じ取るヒックはドラゴンを逃がすのでした。
ドラゴンもまたヒックを見逃す。自分達はドラゴンを憎み、ドラゴンも自分達を憎む・・・・・
そのはずだったのに、何故殺されなかった?
それについては尾翼を失い飛べなくなった自力で飛べなくなったトゥース(この名前、魚を持ってきた辺りで名づけたはず)
の世話をするヒックとともに我々観客も学んでいくんです。
ま~、観客には最後、ドラゴンと和解するんだって展開はわかりきっちゃいるんですよ。
でも、その過程が巧い!ドラゴンの習性を観察するうちに愛着を持っていくヒック
戦闘訓練で戦わずしてドラゴンを手懐けて、一転人気者になっていくヒック
これらの描写がことごとく快感で、胸を熱くさせる。もはや匠の域
で、ヒロインとの恋。ヒックは彼女に憧れてますが、当の彼女は次世代エリートの少女戦士でヒックは
歯牙にもかけられなかったのですが・・・・・そうか、これがツンデレというものかね…
キャラデザインについては色々思う方もいるでしょうが僕は可愛いと思いました。
しかしいつまでも隠し通せるものではない。みんなの前で真実を告げようとするヒックにある危機が!
ここで感づいたトゥースが隠れ家から一目散で駆けつけるんですが、一匹じゃ満足に飛べないのに
ガシガシ走ってさ。ここら辺ヤバいですよ。哀れ、生け捕りになってしまうトゥース!
ドラゴンは危険なだけの存在ではない、というヒックの訴えも空しく
ストイックはドラゴンの巣に総攻撃をかけようとする。枷と鎖で雁字搦めになったトゥースを道案内として。
確かにストイックの気持ちや主張も十分わかるんです。単に敵だって教えられただけじゃなく
実際に仲間を目の前で襲われて奪われた過去が当然あるんでしょうし。
わかるよ、わかるんだけどねえ、息子に耳をかさない、その頑なな姿を見て
ああ、人間ってバカだねえ、頑固だねえ
と僕は思ってしまいましたね。
反面、ヒックの仲間たちを背に乗せてピンチに駆けつけるドラゴンたちの器の大きさよ。
単純な俺
争いや憎しみの虚しさ、先入観や思い込みの恐ろしさ、復讐は復讐しか生まない、
理解しあうこと、許しあうこと。そういったテーマは今まで
何度も語られてきました。あんまり続くと、「わかったよ、もういいよ」って気分に見てるほうもなると
思いますが、こういったアニメーションやファミリー作品で言われるとハッ(゚Д゚)!とさせられますよね。
そんなこと宮崎駿作品が何年も前に先駆けてるって言われちゃまあそうなんですけど。
「ナウシカ」と本作を比較してるレビューも結構見受けられます。監督自身が影響されたって言ってますし。
囚われて船に括り付けられたトゥースは囮にされた王蟲の子と重なると言えばそういえるかも。
でも僕が宮崎アニメに以前持ってた印象ってこんなだしなあ
そんなこんなで最後の戦いが始まる!
「屈しない、恐れない、討ち死に上等のヴァイキング魂(北欧神話では勇敢に戦い死んだ戦士だけが
ワルキューレに導かれ、ヴァルハラに迎えられると伝えられていると聞いた)が拍車をかけ
このオヤッサンの頭の中に和解の二文字は無いかに見えた。
しかしただの脳みそ筋肉頑固親父では終わらないのでご安心を!
クライマックスでは実写の超大作も真っ青の大迫力の見せ場が展開するぞ!!
このラスボスの扱いについては意見が別れるところでしょう。巨悪を倒せば万事解決なのかって。
(とはいえピクサーでもキッチリ悪は倒されるけど。「Mr.インクレディブル」の悪役の最期覚えてる?)
ただこの物語は冒険活劇であり少年の成長譚ですから、あの展開はヒックとトゥースにとっての試練だと感じました。
まあ、ここら辺と「ペット」という台詞、本当に人間とドラゴンは対等になったのかという点は堂々巡りの議論になりそうだねえ。
僕の見解はドラゴンとは対等になったのかどうかはわかりませんが(その辺り続編で掘り下げるのだろう)
島の人々との絆は結ばれたと思った。
(そもそも決戦前にさっさと飛び立った下っ端のドラゴンを見るに、もともと人間に対しての敵意はないのだろう)
ペット発言について、これは単なる語呂合わせだそうです。冒頭で「ここの害虫(原語では"Pest"と言っているらしい)
はドラゴンだ」と言う台詞があるので"Pest"にひっかけて"Pet"と言ってるわけですね。
本心ではヒックはドラゴンたちを見下してるなんてことは無いと思いますw
最後の展開は自分の筆力では巧く表現できない。
たとえヒックが五体満足でも同じくらい感動して満足して終われたとは思いますが。
ただ見てる間は「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」を思い出した。
フロドも指の一部を失ったから。
しかし、この映画、評価は概ね良好なんですが二週目にしてすでに興行ランキングTOP10圏外となってしまった。
真に遺憾である
初登場8位って聞いたときは低いなー、これからの粘りに期待だなと思っていたんですが。
時期が悪かったんだろうか。(本国での公開は三月末である)
例えば
春及びGWにする→「アリス・イン・ワンダーランド」がある
初夏→ターゲットである子供は夏休み前であり、大人は「告白」などを見る
秋→夏休み終わる。渋めのドラマやサスペンスの時期
冬→旬が過ぎすぎ。寒々しい北欧(多分)が舞台なので夏よりマッチしそうですが
ぬう.....結局どの時期にやっても、当て馬、噛ませ犬のような立ち位置になるしかなかったかもしれない。
それとオードリーの宣伝。春日がトゥース!トゥース!言いまくって、あー、うぜえなあって思った方も
多いんじゃないですか。で、吹き替えも春日だったら、最悪だなコリャと思ったんですが。
安心してください。実際はプロの声優による正統派の吹き替え版です。
僕は春日は嫌いだとか印象が悪いっていうわけではないんですが、彼の芸風がイマイチわからない。
あの自信満々だけどずれてる行動のギャップって笑わせるタイプなんでしょうか?
ここ最近バラエティもお笑い番組もほとんど見てないから大雑把な印象だけどさ。
声の出演をした役者について。自分が見たのは吹き替え版ですが(笑)
主人公ヒックを演じるのはジェイ・バルチェル。「魔法使いの弟子」にも出演してますが評判良くないですね。
日本じゃ受けないタイプかもしれないとここで書きましたがあたらなくていいことが的中してしまった。
「トロピック・サンダー」のジェイはいいよ。「ファンボーイズ」はまだ見てませんがね。
父親ストイックはジェラルド・バトラー。俺ね、この人苦手なの。「300」がイマイチに感じたのはそれもあったんだろう。
男臭さ全開系役者大好きなのに、ダメなんだなー。だけど何の前触れも無く好きになるかもしれないけど。
どころでジェイミー・フォックスと共演したLAW ABIDING CITIZENって何時、日本で公開するんだ?
全米公開からもうすぐ一年経つぞ。
ドリームワークスのアニメーションをこれまで見てきて思ったのは声優の得意とする役柄を意識した
キャラクター造型であるということ。冒頭のナレーションや劇中の台詞で自嘲気味のジョークを
口にするヒックはジェイやその他の若手俳優が得意とするナード気味のキャラだし
勇猛果敢なストイックは「300」でバトラーが演じたスパルタ王のイメージを引き継いでいる。
「シュレック」シリーズの喋りまくるロバ、ドンキーは当然エディ・マーフィを模しているし
(ってか、生身の役者としてのエディは今何をやってるんだ?全然見かけないけど)
「カンフー・パンダ」の主人公ポーに至っては、声を担当するジャック・ブラックのヒット作「スクール・オブ・ロック」
「ナチョ・リブレ」のキャラそのままで、もうCGのパンダの顔が透けてジャックにしか見えないくらい
完全にジャック・ブラックそのもののであった。ただ今回の「ヒックとドラゴン」のキャラクターは役者に似せてあるとか
そういう以前にもっと深い印象を受けた。CGで作られたキャラとはいえ、実写の俳優の演技を上回るくらいの
存在感を感じたね。言い過ぎかもしれませんがそれくらい感情移入されられたということです。
もうひとつ思い出したのは「トランスフォーマー」です(これもドリームワークスの映画)。
冴えない少年サムが機械生命体トランスフォーマーの戦いに巻き込まれるうちに、勇気を振り起こして立ち上がる様は
ヒックと重なるし、サムを守るトランスフォーマーの一人(というか一体)バンブルビーが中盤、人間に捕まるのもそうだ。
サムもヒックも特殊能力など何も持たないながらも、元から持っていた強さ(優しさだったり頭の良さ)を駆使して
立ち向かう姿は昨今、巷で言われる草食系に安易にカテゴライズ出来ない古典的なものだと感じた。
決してヘタレでも弱虫でもないのだ。正直「アバター」の主人公にはヒックを見習って欲しい。
(のび太が劇場版だと途端にヒロイックになるのも近いモノを感じるなあ)
ちなみに僕は「トランスフォーマー」は一作目のほうが好きでした。
深い描き方ではないにしろサムの成長ってドラマもあったし、サムをどんな危険からも守るバンブルビー
トランスフォーマーたちの人間臭さ(ロボットだけど)と正義感とか、結構良かったなあ。
2作目の「リベンジ」も面白かったけど物量映画になってしまった感があった。
来年公開の「トランスフォーマー3」、どうなるかな......劇場で見るとは思いますが
まあ、長々書いてしまいました。こんな脈絡の無い駄文ですが、読んで少しでも興味を持っていただけたなら
頼むから見てくれ!お願いだ!!
人によっては全く面白くなかったり、金返せって思うかもしれないけれど
楽しくて、皆が見れて、テーマがある。
これこそ映画の理想の形のひとつと思うんだ。
テーマは深いですが、まずは楽しんで見て欲しい作品だと思います。偉そうですが
特にトゥースの魅力には動物好きの方はグワシッと胸をわしづかみにされ
悶絶させられることは間違いないでしょう。
最後に3Dについて。
「アリス・イン・ワンダーランド」「タイタンの戦い」「エアベンダー」などCGを多用した大作は3D上映されたものが
多くなってきている。以前から「ポーラー・エクスプレス」「センター・オブ・ジ・アース」などもあったが
やはり「アバター」の大ヒットが大きいのだろう。
3DVS反3Dという論争まで、起きているとかいないとか。ちょろっとググって見た限りでは
日本では反3D派の方々が多いように感じた。あくまで、個人的にですが。
で、今回、自分は「ヒックとドラゴン」は3Dで見ました。
凄い体験だった。飛翔場面もさることながら、海を進むヴァイキング船もグーンと飛び出してくるようだった。
この技術はどんな作品にもあうわけではないと思う。3Dのヒューマンドラマとか、何の意味があるんだ(笑)。
ただ、今回味わったような興奮や感動を味わえるのなら
3Dの未来と可能性について、俺は文句無く「賛成」の一票を投じたい。
そして続編で一回りも二周りも大きくなったヒックとトゥースの冒険が見れることを楽しみにしているよ。
↑も↓も作曲者はジョン・パウエルです。「カンフー・パンダ」の方はハンス・ジマーとの共作ですが。
一方はケルト、もう一方は中華と全く別の雰囲気を出してますが、どちらも彼のスタイルを感じさせてくれる力作。
石を投げれば剣、魔法、ドラゴン、ヴァイキングetcといった歌詞に当たるヘヴィ・メタルの世界から
ダメ押しでもう一曲。
MANOWAR "RIDE THE DRAGON"
この映画の雰囲気とは似ても似つかない曲ですが、題名を訳したら
竜に乗れ!ですからねw
こんな暑苦しい曲ききたくねーって思うかもしれませんが、そろそろ夏も終盤に突入しますから
これくらい熱い曲で乗り切りましょう。
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