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レディ・イン・ザ・ウォーター

レディ・イン・ザ・ウォーター / LADY IN THE WATER

2006年 アメリカ映画 ワーナー製作

監督・脚本:M.ナイト・シャマラン
製作:M.ナイト・シャマラン サム・マーサー
撮影:クリストファー・ドイル
プロダクションデザイン:マーティン・チャイルズ
衣装:ベッツィ・ハイマン
編集:バーバラ・タリヴァー
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード

出演:ポール・ジアマッティ ブライス・ダラス・ハワード ジェフリー・ライト




三本目見れました!

迷走期の頃のM.ナイト・シャマランが放つ怪作「レディ・イン・ザ・ウォーター」です!

実は映画館で見たんですが、その時は「よくわかんないもん見ちゃったなあ」って記憶しかなく。
でも、シャマランは基本的には好きだし、今回選びました。
当然だけどだいぶ忘れてるとこありましたね。

この作品、シャマランが娘たちのために考え出したオリジナルのファンタジーということで。
でも、宇宙人をバットでブン殴って撃退する演出をした男ですからね。どうなることやら。

オープニングで、この世界の発端が語られます(ここのナレーション、吹き替えだと家弓家正さんだった)
ここがまた安っぽいアニメーションだけど味がある。

大昔、海の精霊と人はともに暮らしていましたが、欲を覚えた人間は地上に上がり
争いを起こしながらも、発展していきました。精霊は人間に平和を語り続けるのですが
人間は聞く耳を持ちません。あきらめた精霊たちは海の世界「ブルーワールド」に帰ってしまいました。
でも、今でも、精霊は人間の善意を信じて時折メッセージを送るのです。

時はたち現代、フィラデルフィアのアパートに本当に精霊が現れます。
精霊は自らをナーフと名乗り世界に調和をもたらすためにやってきたという。
アパート管理人のヒープは最初は訳が分からなかったけど彼女を助けることに。

ナーフの物語は主に東洋で語り継がれるおとぎ話のようで(劇中ではそういう設定になっている)
アパートの住人である韓国人の親子がヒープに教えて、そこからヒントを探っていきます。
ちょっとゲームっぽい

精霊は作家志望の青年にインスピレーションを与える。
彼が書いた本に啓蒙された少年が政治家になり、やがて大統領に。
そして世界はより良くなるという。その作家を演じるのは監督であるシャマラン自身!

前半はちょっとタルイけど、
後半、アパートの住人が集まる辺りから、少しづつだけど盛り上がってくる。
精霊の周りには仲間がいて、彼女がブルーワールドに帰るのを助けてくれる。
その仲間というのが、ちょっと奇妙な住人達なんですね。
こういう何てことない普通の場所で、世界の運命が決まる戦いが
誰にも知られず、行われているっていうシチュエーションいいですよね。

シャマラン作品のテーマは、「人はそれぞれ意味があってそこにいる」というのが多いけど
この作品が一番顕著かもしれない。

読み違えて最初は違う役割をしたりもしたけど
最終的にはアパートの住民全員がそれぞれなすべきことをするのだから

そこは見ていてすごく熱くなった。シャマランってロマンチストだねとも思った。
シャマランは"人は孤独じゃない、みんな繋がってるし一つになれる"って本気で信じてるのだろう、たぶん。

見た後は「こんな俺でも何か使命や宿命あるんじゃね?」って気にさせてくれる。
世間ではそれを中二病と呼ぶのだろうが、明日も頑張ろうって思わせてくれるなら悪いことではないはずだ。

笑えるのは評論家の扱いだな。この人にも役割があった。
それは嫌われ役。観客をいらいらさせ怒らせ、「てめえさっさと退場しろ!」と
誰もが思った、まさにベストのタイミングでやっつけられて溜飲を下げるのだ。
ただ、それならば、もっといけ好かなくするべきだったかもね。
嫌味でむかつくけど、あそこまでされるほどのやつかというと....
まぁ、自分の解釈だけで偉そうに分析するなってことですね。
それはこういうブログにも言えることなのかな、って。

逆にそれ以外の住民たちはみんないい人すぎる。
突拍子もない話を簡単に信じて協力してくれる。

しかし、一件落着したあと、評論家のおっさんの惨殺死体が発見されるわけか、しかも犯人わからず。
もしくは全部食われてるので行方不明扱いか。おとぎ話には黒い部分もつきものです。

久しぶりに見たこの映画、傑作名作とは違うけれど
最初に見た時とは印象も良くなったし、突っ込みながらも楽しめました。



この作品も音楽がいいんです。
「シックス・センス」からずっと担当してるジェームズ・ニュートン・ハワード。
「ヴィジット」は違う人みたいだけど。
「サイン」以降のシャマラン作品って穴いっぱいありますけど、引き込まれてしまうのは
この人の音楽の力も相当あると思う。
メロディもそうだけどクリスタルっぽい音色を出すのがとてもうまい。
"水"っていう雰囲気がすごい伝わってきます。





この映画の主役ブライス・ダラス・ハワードが出てる新作です。
ファンタジーが似合う女優さんで、好きです。
「ジュラシックワールド」が大ヒットしてから、キャリアに勢いがついてきた?



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No title

いつか観たいなぁと思っている作品です。
動画の水の中の女性の画が印象的ですよね。音楽もバーンズさんの仰るとおり透明感があって水っぽい雰囲気のあるキレイなメロディです。
にしても、何故かホラー作品だと思ってました。シャマラン監督のロマンティックな面が表れたファンタジー作品でしたか。
いつか観たらまた伺います。
3作品目のご参加ありがとうございました♪

Re: No title

こんにちは


> にしても、何故かホラー作品だと思ってました。シャマラン監督のロマンティックな面が表れたファンタジー作品でしたか。

ちょっと怖い場面もあるけど、ホラー色は薄目ですよ。

> いつか観たらまた伺います。

こういう時、BSとかで放送してくれたらいいんですけどね~(笑)
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バーンズ

Author:バーンズ
2010年4月からブログ始めました。
1985年生まれの北海道住まい。

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