パシフィック・リム
パシフィック・リム / PACIFIC RIM
2013年 アメリカ映画 ワーナー製作
監督:ギレルモ・デル・トロ
製作:トーマス・タル ␣ ジョン・ジャシュニ ␣ ギレルモ・デル・トロ ␣ メアリー・ペアレント
製作総指揮: カラム・グリーン
原案:トラヴィス・ビーチャム
脚本:トラヴィス・ビーチャム ␣ ギレルモ・デル・トロ
撮影:ギレルモ・ナヴァロ
プロダクションデザイン:アンドリュー・ネスコロムニー ␣ キャロル・スピア
衣装:ケイト・ホーリー
編集:ピーター・アムンドソン ␣ ジョン・ギルロイ
音楽:ラミン・ジャワディ
出演:チャーリー・ハナム ␣ 菊地凛子 ␣ イドリス・エルバ ␣ ロン・パールマン
好意的な感想ではありません
2013年 アメリカ映画 ワーナー製作
監督:ギレルモ・デル・トロ
製作:トーマス・タル ␣ ジョン・ジャシュニ ␣ ギレルモ・デル・トロ ␣ メアリー・ペアレント
製作総指揮: カラム・グリーン
原案:トラヴィス・ビーチャム
脚本:トラヴィス・ビーチャム ␣ ギレルモ・デル・トロ
撮影:ギレルモ・ナヴァロ
プロダクションデザイン:アンドリュー・ネスコロムニー ␣ キャロル・スピア
衣装:ケイト・ホーリー
編集:ピーター・アムンドソン ␣ ジョン・ギルロイ
音楽:ラミン・ジャワディ
出演:チャーリー・ハナム ␣ 菊地凛子 ␣ イドリス・エルバ ␣ ロン・パールマン
好意的な感想ではありません
日本の映画ファンの間で、ある意味、去年一番話題になった映画、かな?
僕としては、いまいちだった、というか、面白くなかった。もう全然ダメのクズ映画。
まずはストーリーについて
一致団結して人類救うぞー、オー!っていうのは本来、熱い展開なんだけど
この映画は何か、こそばゆい。それでいて妙にぼんやりしている。
最近のアクション映画で苦悩したり複雑な性格の主役を見てると
変にこねくりまわしやがって、もっとストレートでいいだろが、ってつい思ってしまいましたが
逆に王道ど真ん中(言い換えればテンプレだらけ)のはずなのに
「パシリム」の主人公含むキャラクターにもストーリーにも魅力感じませんでした。
ひねりが足りないというつもりはない。
ひねりのない一直線なアクション映画でもいいのはたくさんあるから。
とどのつまり「パシリム」の人物描写は、なってない、それだけのことだ。
しいて言うなら、主人公よりはオーストラリア人の若いパイロットのほうがよかったかなぁ
あいつ口悪いけど、不安定で未知数のパイロットであるマコの起用に反対するのは当然だと思います。
口は悪いけどね(笑)
初対面の印象最悪の若造二人が協力し合ううちに友情が芽生え...そんな内容にしてほしかった
途中、目配せで認め合ってるみたいな演出ありましたけど
監督は宮崎駿のシンパで有名なので強いヒロインを打ち出したかったのでしょう
さて、この作品の肝はなんといってもロボットと怪獣のバトルアクションだろう
それどころか"ロボットと怪獣が戦うだけの映画"と言い切ってしまってもいい。
が、しかし
肝心要のロボットの格闘シーンがもっさりしていてトロくさい、特にパンチが非常にノロい。
あんなにデカイんだから、早く動いたらリアリティがないのかもしれませんし
あのゆっくりした動きが、日本特撮へのオマージュになってるのでしょうが
もう今の演出に慣れちゃったからねえ
同じくロボット映画「トランスフォーマー」への批判で、
トランスフォーマーたちが戦ってる場面の映像や編集が早すぎて何がどうなっているのか
よくわからないというのが多く、それも一理ありますが
一作目で既存の乗り物から、ものすごいスピードで変形するのを見せられた時は
それはそれはかっこよく感じました
見づらいのも事実だけど、それ以上に、"なにこれスゲエ"って押し切られた
他にも「アイアンマン」「リアル・スティール」はカッコよさと見やすさとスピード感を両立させているし
最近、録画で見直した「アイロボット」では
ロボット映画史上屈指のイケメン、サニーの滑らかで無駄のないアクションに惚れ惚れしてしまった。
というかサニーはいい奴すぎるだろ.....
それらを見てしまうと「パシリム」の特色は
「巨大ロボットを日本アニメのような設定で動かすこと」
「かつての特撮のテイストを現代の技術で再現したこと」
それ以外には特にないように感じる。(今の演出がよくて、昔の演出がダメという意味ではないです)
他には機械で生物を殺すというのもちょっとノレない部分。
別に"俺、動物に優しいんだぜ"ってアピールしたいわけじゃないし、する意味もないし(笑)
ただマシンはマシン同士でバトって欲しいです。
さらに、僕は特撮ものやロボットアニメに特別思い入れがない、というのもある
戦隊ものとかウルトラマンとか小さい頃は見てたはずなんですが、すっかり忘れています
ロボアニメに関しても熱く語れるような知識は特にないです。
最近だと「マジェスティックプリンス」とかとても楽しめたんですけど
自分は等身大のタフガイヒーローが主役のアクション映画で映画ファンになりましたので
どちらかといえばアニメや漫画でもそういう路線のを好むんです。「北斗の拳」にしろ「コブラ」にしろ
アメコミものの映画をすんなり見れるのもそこかなあ
アイアンマンはロボット系じゃないの?って言われるかもしれない
確かにパワードスーツも見どころだけど
それ以上にトニー・スタークのキャラが全面に出ていて、そこが最大の魅力ですしね。
結局のところ、この作品は、見方や感覚、思い入れによってガラリと変わるということです。
上に"ロボットと怪獣が戦うだけの映画"と書きましたが
好きな人には"それで何が悪いんだ?上等だぜ!"となるだろうし
スロー気味のロボットアクションも"日本作品のテイストをそのままトレースしてくれた!"
と評価されている。
気に入った人には、まさに生涯最高の一本といえるのでしょう。
ただ、僕にとってはあらゆる要素がことごとくダメでしたが。
ちなみに、デル・トロ監督はジャパニメーション、ロボット、怪獣といった
日本の文化をこよなく愛してるという。
確かに特撮やアニメ、ロボットへの情熱は本当によく伝わった。
しかし怪獣に関しては、怪獣たちが何を考えて暴れているのか、というのが全くないのが腑に落ちない。
侵略者に造られた生物兵器とかいう設定はあったけど、それは怪獣の立場に立っているわけではない。
何も共存の道を探ろう、とかはいらないけどさ。
人類を襲い、文明を破壊し、そして英雄に退治される、それが怪獣の定義であり存在意義だ。
それが監督の認識だとしたら、それも一つの見方として十分ありだろう。
だが、それが愛情と言えるのだろうか。俺には甚だ疑問である。
辛口に書いてますが、デル・トロ監督が嫌いというのではなく(ファンでもないけど)
才能のある監督だと思ってますよ、俺は。「パンズ・ラビリンス」はいい映画でした
ただ、今回は好きなものを前に暴走したな、と感じてしまう。
巨匠や鬼才と言われる映画人のフィルモグラフィには
何の制約も受けずに思いのままに作った作品てのは大体あるものだけど。
しつこいけど、もうひとつ書きたいのは
この映画が公開された辺りから、ある風潮が映画ファンの間で根付ているように感じる
それは
これを楽しめないと日本人じゃない
これで燃えなきゃ男じゃない
ということだ。
やめてくれ
正直、そう思ってる。作品そのものに罪はないし、ファンの方々を悪く言うつもりは毛頭ないんですが
ぶっちゃけ、この流れは気持ち悪い、つーか怖いんだよね
ギレルモ・デル・トロが日本のアニメや諸々が好きなのはわかるけど
我々日本人が、この映画を絶対好きにならなきゃいけないって、そんな義務はない
そもそもこの映画が特別、親日的な作品だとも思わない
それに僕は映画に特に親日要素は求めてないし
そりゃー、日本に好意もってるなっていう感じれる描写を作品のなかで見れるのは
日本人として嬉しいけど、だからといって、それでよい映画になるとは限らないし
逆に、その文化の解釈どうなのっていう場面があったとしても全体としては面白い映画もある。
それだけのこと
ホント今回はクソミソに書いてますが、よかった点も。
それはサウンドトラック。テーマ音楽です。
作曲者はラミン・ジャワディという人で、僕も以前に書かせていただきました。
過去記事
この人は「プリズンブレイク」の頃からサントラマニアの間では注目されていたと思うけど
今回の「パシリム」でさらに株が上がったようです。ちなみにご本人もなかなかのイケメンです
僕としては「パシリム」以上に「アイアンマン」の曲をお勧めしたいけどね
「タイタンの戦い」の曲もいいよ
「タイタン」の曲は降板した別の音楽家のピンチヒッターとして、三か月で仕上げたというのが凄いです。
僕としては、いまいちだった、というか、面白くなかった。もう全然ダメのクズ映画。
まずはストーリーについて
一致団結して人類救うぞー、オー!っていうのは本来、熱い展開なんだけど
この映画は何か、こそばゆい。それでいて妙にぼんやりしている。
最近のアクション映画で苦悩したり複雑な性格の主役を見てると
変にこねくりまわしやがって、もっとストレートでいいだろが、ってつい思ってしまいましたが
逆に王道ど真ん中(言い換えればテンプレだらけ)のはずなのに
「パシリム」の主人公含むキャラクターにもストーリーにも魅力感じませんでした。
ひねりが足りないというつもりはない。
ひねりのない一直線なアクション映画でもいいのはたくさんあるから。
とどのつまり「パシリム」の人物描写は、なってない、それだけのことだ。
しいて言うなら、主人公よりはオーストラリア人の若いパイロットのほうがよかったかなぁ
あいつ口悪いけど、不安定で未知数のパイロットであるマコの起用に反対するのは当然だと思います。
口は悪いけどね(笑)
初対面の印象最悪の若造二人が協力し合ううちに友情が芽生え...そんな内容にしてほしかった
途中、目配せで認め合ってるみたいな演出ありましたけど
監督は宮崎駿のシンパで有名なので強いヒロインを打ち出したかったのでしょう
さて、この作品の肝はなんといってもロボットと怪獣のバトルアクションだろう
それどころか"ロボットと怪獣が戦うだけの映画"と言い切ってしまってもいい。
が、しかし
肝心要のロボットの格闘シーンがもっさりしていてトロくさい、特にパンチが非常にノロい。
あんなにデカイんだから、早く動いたらリアリティがないのかもしれませんし
あのゆっくりした動きが、日本特撮へのオマージュになってるのでしょうが
もう今の演出に慣れちゃったからねえ
同じくロボット映画「トランスフォーマー」への批判で、
トランスフォーマーたちが戦ってる場面の映像や編集が早すぎて何がどうなっているのか
よくわからないというのが多く、それも一理ありますが
一作目で既存の乗り物から、ものすごいスピードで変形するのを見せられた時は
それはそれはかっこよく感じました
見づらいのも事実だけど、それ以上に、"なにこれスゲエ"って押し切られた
他にも「アイアンマン」「リアル・スティール」はカッコよさと見やすさとスピード感を両立させているし
最近、録画で見直した「アイロボット」では
ロボット映画史上屈指のイケメン、サニーの滑らかで無駄のないアクションに惚れ惚れしてしまった。
というかサニーはいい奴すぎるだろ.....
それらを見てしまうと「パシリム」の特色は
「巨大ロボットを日本アニメのような設定で動かすこと」
「かつての特撮のテイストを現代の技術で再現したこと」
それ以外には特にないように感じる。(今の演出がよくて、昔の演出がダメという意味ではないです)
他には機械で生物を殺すというのもちょっとノレない部分。
別に"俺、動物に優しいんだぜ"ってアピールしたいわけじゃないし、する意味もないし(笑)
ただマシンはマシン同士でバトって欲しいです。
さらに、僕は特撮ものやロボットアニメに特別思い入れがない、というのもある
戦隊ものとかウルトラマンとか小さい頃は見てたはずなんですが、すっかり忘れています
ロボアニメに関しても熱く語れるような知識は特にないです。
最近だと「マジェスティックプリンス」とかとても楽しめたんですけど
自分は等身大のタフガイヒーローが主役のアクション映画で映画ファンになりましたので
どちらかといえばアニメや漫画でもそういう路線のを好むんです。「北斗の拳」にしろ「コブラ」にしろ
アメコミものの映画をすんなり見れるのもそこかなあ
アイアンマンはロボット系じゃないの?って言われるかもしれない
確かにパワードスーツも見どころだけど
それ以上にトニー・スタークのキャラが全面に出ていて、そこが最大の魅力ですしね。
結局のところ、この作品は、見方や感覚、思い入れによってガラリと変わるということです。
上に"ロボットと怪獣が戦うだけの映画"と書きましたが
好きな人には"それで何が悪いんだ?上等だぜ!"となるだろうし
スロー気味のロボットアクションも"日本作品のテイストをそのままトレースしてくれた!"
と評価されている。
気に入った人には、まさに生涯最高の一本といえるのでしょう。
ただ、僕にとってはあらゆる要素がことごとくダメでしたが。
ちなみに、デル・トロ監督はジャパニメーション、ロボット、怪獣といった
日本の文化をこよなく愛してるという。
確かに特撮やアニメ、ロボットへの情熱は本当によく伝わった。
しかし怪獣に関しては、怪獣たちが何を考えて暴れているのか、というのが全くないのが腑に落ちない。
侵略者に造られた生物兵器とかいう設定はあったけど、それは怪獣の立場に立っているわけではない。
何も共存の道を探ろう、とかはいらないけどさ。
人類を襲い、文明を破壊し、そして英雄に退治される、それが怪獣の定義であり存在意義だ。
それが監督の認識だとしたら、それも一つの見方として十分ありだろう。
だが、それが愛情と言えるのだろうか。俺には甚だ疑問である。
辛口に書いてますが、デル・トロ監督が嫌いというのではなく(ファンでもないけど)
才能のある監督だと思ってますよ、俺は。「パンズ・ラビリンス」はいい映画でした
ただ、今回は好きなものを前に暴走したな、と感じてしまう。
巨匠や鬼才と言われる映画人のフィルモグラフィには
何の制約も受けずに思いのままに作った作品てのは大体あるものだけど。
しつこいけど、もうひとつ書きたいのは
この映画が公開された辺りから、ある風潮が映画ファンの間で根付ているように感じる
それは
これを楽しめないと日本人じゃない
これで燃えなきゃ男じゃない
ということだ。
やめてくれ
正直、そう思ってる。作品そのものに罪はないし、ファンの方々を悪く言うつもりは毛頭ないんですが
ぶっちゃけ、この流れは気持ち悪い、つーか怖いんだよね
ギレルモ・デル・トロが日本のアニメや諸々が好きなのはわかるけど
我々日本人が、この映画を絶対好きにならなきゃいけないって、そんな義務はない
そもそもこの映画が特別、親日的な作品だとも思わない
それに僕は映画に特に親日要素は求めてないし
そりゃー、日本に好意もってるなっていう感じれる描写を作品のなかで見れるのは
日本人として嬉しいけど、だからといって、それでよい映画になるとは限らないし
逆に、その文化の解釈どうなのっていう場面があったとしても全体としては面白い映画もある。
それだけのこと
ホント今回はクソミソに書いてますが、よかった点も。
それはサウンドトラック。テーマ音楽です。
作曲者はラミン・ジャワディという人で、僕も以前に書かせていただきました。
過去記事
この人は「プリズンブレイク」の頃からサントラマニアの間では注目されていたと思うけど
今回の「パシリム」でさらに株が上がったようです。ちなみにご本人もなかなかのイケメンです
僕としては「パシリム」以上に「アイアンマン」の曲をお勧めしたいけどね
「タイタンの戦い」の曲もいいよ
「タイタン」の曲は降板した別の音楽家のピンチヒッターとして、三か月で仕上げたというのが凄いです。
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