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おおかみこどもの雨と雪

おおかみこどもの雨と雪



2012年 日本映画

監督・原作:細田守
脚本:細田守  奥寺佐渡子
キャラクターデザイン:貞本義行
作画監督:山下高明
CGディレクター:堀部亮
美術監督:大野広司
美術設定:上條安里
色彩設計:三笠修
編集:西山茂
音楽:高木正勝

声の出演:宮崎あおい  大沢たかお  黒木華




録画したのをようやく見ました!

結構、面白く見ましたが、あれだけの大ヒットを記録したほどの良さは
ちょっと自分には感じられなかったかな

どちらかといえば女性向けの作品だからかな、とか
自分が親ではないから、といったことが原因なのかな、とか思いましたが

よく考えたら、それは関係ないですね

男の人、子供のいない人でも感動する人はたくさんいるでしょうし
これから親になっていくという自分の未来を重ねて感じ入るものがあった
そういう見方をした人も多いでしょうから。

それほどでもないと僕が思った理由を考えてみると

僕はアニメに対して娯楽性を求めてる節はありますね。

狼の血を引く子供たちというファンタジー要素以外はほぼホームドラマの本作

日常系のアニメや漫画がイヤだってワケじゃないし
この作品も見れてよかったと思っていますが

冒険、異世界、能力バトル、超人格闘
そういったアニメならではの現実離れしたものを見たいというのはあります。
少年ジャンプ的な嗜好とも言えますか。

まあ、実写映画でも現実離れした内容の作品ばかり見てる僕ですが(笑)


田舎の古い家ではしゃぐ雪は、かなり「となりのトトロ」連想しました。
雪は、とても活発で元気な女の子です。
反対に、弟の雨は華奢で頼りない、ほっとけないタイプですが、成長するとかなり雰囲気が違ってきます。
大人しいことは同じなんですが妙に達観してるというか、もの憂いげというか。
キャラクターデザインの貞本義行氏は、あの「エヴァンゲリオン」も担当した人です。
この人のイラストは女の子はボーイッシュで男の子はアンニュイで、中性的なテイストがあるなと感じました。
「ときをかける少女」でもそうでしたが、そういう画風のキャラクターが
爽やかで、どこかノスタルジックな、細田監督の演出にあっているなと思います。

個人的には劇画っぽい濃い絵が好きなんですけどね。

そして、びっくりしたのが、あの林原めぐみが1シーンだけで出ていることです。
雪といい感じになる草平のお母さん役。
息子を怪我させた雪と、母親の花を一方的に責めますが、その気持ち自体はわかります。
というかこの件に関しては雪側に非があるでしょ、草平もしつこかったけど
でも、その後、草平自身が「俺の母さん、再婚するんだ。これから、俺はどうでもいい存在になる」
とかなんとか、言いだして。結局、息子思いなのか、そうでないのか
人となりがイマイチわからなかったキャラクターです、お母さん。

もう、チョイ役もいいところなんだけど、こんな大物声優を呼べるのは
やっぱり「エヴァ」つながりなんですかね~(エヴァのヒロインが林原さん)
林原さんは女性の声優の中では一番有名な人ではないかと思います。
それでも、観客の人々の多くは、有名人キャストのほうに目(というか耳?)が行ってしまうのは
仕方ないことです、実際、この作品の出演者、皆巧かったですからね。

でも花を問い詰めるときの演技が迫力ありすぎて(ちょっと怖かったw)
少ない出番だったけど、やっぱり本職声優スゲーって思った次第です。

アニメは見るけど、声優のことまでは知らない、という人もまだまだ多いでしょうけど
(僕だって声優マニアというほどではないですしね)
スタジオジブリの新作でキャスト発表されるたびに
「ちゃんとした声優にしてください」っていう意見が多いのは、
やっぱり、みんなわかってるんだよね。

本筋ではない場面で盛り上がってしまいましたが

細田守監督作品は「ときをかける少女」でも感じましたけど
主人公は女性というイメージがあります。
(「サマーウォーズ」はまだ見てません、録画してそのまま放置してるんで、早いうちに見ようっと)

「ときかけ」の主人公も魅力がありましたし、「雨と雪」の花も応援したくなるキャラでありましたが

今回は監督の女性への理想像みたいなものを感じました

何というか

いつも明るくて、優しくて
必要なときはしっかり叱ってくれて(叱るというよりは諭すような感じでしたが)
健気な頑張り屋さんで、どんなものにも偏見なく接してくれて
見た目も可愛くて(←ここ重要)こんな完璧な嫁さんいたらいいなー

というね、ちょっと出来すぎじゃないかな(笑)


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おおかみこどもの雨と雪

観ている間,僕は"親"になった。

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親の思いと子の自立 監督:細田守 製作:2012年 日本 上映時間:117分 声の出演::宮崎あおい *大沢たかお *黒木華 *西井幸人 私は、この子たちと生きていく。 昨年末にテレビ放映していたのを録画して観ました。 「おおかみおとこ」と恋に落ち、 2人の「おおかみこども」雨と雪(←子供の名前です)を 産んだ女性、花。 母親と子供達の成長と絆を、...

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No title

>今回は監督の女性への理想像みたいなものを感じました~
>ちょっと出来すぎじゃないかな(笑)

わかるわかる!
わたしもちょっとノレなかったんですよ。狼こどもより、花の方がよっぽどファンタジーな存在に見えてしまって。
あまりに完璧すぎて、ひがんじゃったのかも(笑)

あと、エヴァとの繋がりは知りませんでした。
林原めぐみさんには気付いたかな?
迫力ありましたよね~。私的には、監督があの少年に自分を投影している気がして、気持ち悪かったので、自業自得とか思っちゃいました(汗)

よく出来たアニメでしたが、確かに娯楽性には乏しかったですね~。

Re: No title

宵乃さん、こんばんは

> >今回は監督の女性への理想像みたいなものを感じました~
> >ちょっと出来すぎじゃないかな(笑)
>
> わかるわかる!
> わたしもちょっとノレなかったんですよ。狼こどもより、花の方がよっぽどファンタジーな存在に見えてしまって。
> あまりに完璧すぎて、ひがんじゃったのかも(笑)

花は素直にいいな~と感じるか、ありえないと感じるか別れそうなキャラクターですね。
男性人気は高そう、何となく。
記事ではあんな風に書いてしまいましたが(笑)

> あと、エヴァとの繋がりは知りませんでした。

デザインが同じ人ですから、キャラの見た目は被ってますね
前の2作もそうだったから次の細田監督の作品もこういう絵柄じゃないでしょうか?
そういえば「時かけ」の担任の先生の声は碇ゲンドウの人でした

> 林原めぐみさんには気付いたかな?
> 迫力ありましたよね~。

実を言うと、林原さんの代表作ってあまりリアルタイムで見てないかもしれません。
前にも書いたのですが、「エヴァ」はテレ東系列だったので見れませんでしたし
それにアニメ中心の声優さんはよく知らない時期でした。
たぶん、声とお名前が一致したのは「カウボーイビバップ」のフェイと
「コナン」の灰原哀あたりですね
後で「幽白」とか「忍空」に出てたと知って「あー、そういえばこの人の声だったんだ」
って気づきました

>よく出来たアニメでしたが、確かに娯楽性には乏しかったですね~。

最近は実写でも娯楽大作よりヒューマンドラマ寄りの作品のほうが売れてるよなあという気がします
感動したいっていう風潮はわかるけど、寂しい気もしますね

昨夜はコメントを有難うございました☆

>僕はアニメに対して娯楽性を求めてる節はありますね。
>冒険、異世界、能力バトル、超人格闘
>そういったアニメならではの現実離れしたものを見たいというのはあります。
>少年ジャンプ的な嗜好とも言えますか。

私もよく考えたことはないけど、
このお言葉にはうなずけるような気がしました。

アニメーションは、実写ではあり得ない事もサラッと表現出来るのですし、
せっかくなら宇宙的な・冒険的な・ミクロ的な・そんな世界を見たいように思います☆

>そして、びっくりしたのが、あの林原めぐみが1シーンだけで出ていることです。

そうでしたか!
全然知らなくて失礼しました!

>とかなんとか、言いだして。結局、息子思いなのか、そうでないのか
>人となりがイマイチわからなかったキャラクターです、お母さん。

まぁ息子が怪我させられたら(したら)切れるのが母親でしょうし、
再婚にはいろんな事情があるのでしょうけど、
子供目線からは分からない事が多いような気がするので、

このあたりは「不死身さん」に比べれば、
すごくあり得て良かったように思います☆

>「ちゃんとした声優にしてください」っていう意見が多いのは、
>やっぱり、みんなわかってるんだよね。

本当に、アニメや吹き替え映画で、声を出している人の顔が見えるのはダメだと思います!

>今回は監督の女性への理想像みたいなものを感じました

これがマジ、キモかったです。
人間を知らないのかな~?って思ったくらいです(笑)。
女性目線では、反感を買うだけのような気がしました(笑)。


.

Re: 昨夜はコメントを有難うございました☆

miriさん、こんにちは

> アニメーションは、実写ではあり得ない事もサラッと表現出来るのですし、
> せっかくなら宇宙的な・冒険的な・ミクロ的な・そんな世界を見たいように思います☆

実写では予算的に難しい表現も、アニメの場合、制限がないので
SFとかファンタジーはアニメのほうが有利と思っていたのですが

最近は技術の進歩で実写でもかなりの映像をすごいクオリティで仕上げれる時代になりましたし
反対に日常をできるだけリアルに描くっていうアニメも増えてきてるようですね

> >そして、びっくりしたのが、あの林原めぐみが1シーンだけで出ていることです。
>
> そうでしたか!
> 全然知らなくて失礼しました!

この声優さんは、ファンも多く、すごく有名な方ですが
アニメに詳しくない人にも、声だけ聴けばわかるというタイプではないかもしれません。

その点では名探偵コナンの高山みなみさんはすごいですね
アニメ全然見ない僕の母でも「コナンの声の人?」って気づけるくらいですから

> >「ちゃんとした声優にしてください」っていう意見が多いのは、
> >やっぱり、みんなわかってるんだよね。
>
> 本当に、アニメや吹き替え映画で、声を出している人の顔が見えるのはダメだと思います!

上手な人なら構わないんですけど、違和感ある人のほうが圧倒的に多いんですよね~

バーンズさん、こんにちは!

いろいろな方が本作で感動できるんでしょうけど、
やっぱり母親の立場の人に一番ウケると思いますよ。
そこにフォーカスしている作品だと感じました。
自立していく我が子を見守る気持ちが琴線に触れましたからね~(^^;
でもこの母親は出来過ぎで、まさに監督の理想像ですよね!

全然アニメに詳しくないので林原めぐみさんの事も知らないけど、
確かに声は本職声優さんにやってもらいたいです。
ジブリ作品で「え~っ(°□°;)」と思う様な俳優さんを
持ってくる時ありますもんね。
どういう拘りなんでしょうね。

Re: バーンズさん、こんにちは!

YANさん、こんにちは

> 全然アニメに詳しくないので林原めぐみさんの事も知らないけど、
> 確かに声は本職声優さんにやってもらいたいです。
> ジブリ作品で「え~っ(°□°;)」と思う様な俳優さんを
> 持ってくる時ありますもんね。
> どういう拘りなんでしょうね。

スタジオジブリが有名俳優を使うのは「アニメ的でない自然な演技を求めてるから」というのが通説ですが
そりゃ嘘っていうか建前ですね。だって今でも脇役で普通に声優使ってますもん
やっぱり知名度がものを言っているんでしょうね。

声優も様々で、アニメでブレイクを目指す人から
吹替が中心の人、顔立ちの役者やってたけどいまいち大成しなくて
声の仕事が中心になって、そこから人気声優になった人もいます。

それでも話題作に抜擢されるのは相当名が知られていけないんだろうな~。
僕は山寺宏一さんという声優が大好きですが、この人もタレントとか司会などをこなして
やっと認知されたそうですし

おおかみこどもの内容全然語ってなくてすいません。

こんばんわ

うちの息子(けっこう声優マニア)が林原さんの声だけは直ぐ分かってました。
ちょい役なのに、やっぱり上手い!って思いましたよ~。

>自分が親ではないから、といったことが原因なのかな、とか思いましたが

うーん。これもちょっとはあるかなぁ。
実は私事ですが、その声マニアの息子、春から県外の大学に進学することになり、18年間べったり一緒に居たのに初めて離れ離れになってしまいました。
寂しいです。今この映画もう1度観たら号泣できる自信あります・・・・。

花は女性から見ても憧れです。
自分は絶対なれないけど、あんなお母さんが子育てしたら皆イイ子に育つだろうなぁ。


No title

mia☆miaさん、こんにちは

幸いにも(?)、主要キャストの有名な人はうまい人ばかりでしたが
声が中心の仕事を長年続けてる人の演技はやっぱり違うなって感じでしたね。
あとは、いっつも漫才みたいな掛け合いしてる二人組のおじいさん役の声優も有名な人だったはず。

息子さん、18歳だったのですね。
離れた土地で初めての一人暮らしはご心配だと思いますが
また会う機会を楽しみにどうぞ見守ってあげてくださいね!

こんな励まししか出来ず申し訳ございませんが
頑張って!

プロフィール

バーンズ

Author:バーンズ
2010年4月からブログ始めました。
1985年生まれの北海道住まい。

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