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ダブルボーダー

ダブルボーダー / EXTREME PREJUDICE

1987年 アメリカ映画

監督:ウォルター・ヒル
製作:バズ・フェイトシャンズ
製作総指揮:マリオ・カサール  アンドリュー・G・ヴァイナ
原案:ジョン・ミリアス  フレッド・レクサー
脚本:デリック・ウォッシュバーン  ハリー・クレイナー
撮影:マシュー・レオネッティ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演:ニック・ノルティ  パワーズ・ブース  マイケル・アイアンサイド




アメリカとメキシコの国境沿いの町を舞台に展開するクライムドラマ
監督は「48時間」「レッドブル」のウォルター・ヒル
この作品の存在を知ったのはつい最近
なぜ選んだのかについては後々に

ヒーローの保安官とヴィランの麻薬王はかつての親友同士
ヒロインは昔は麻薬王の、そして今は保安官の恋人

一方、公では死んだことになっている兵士のチームが
町にやってきて、ある作戦を実行しようとしていた

という二つのストーリーが絡み合い壮絶なクライマックスを迎える

べたべたな設定のもとハードなガンアクションが炸裂します
マシンガンで蜂の巣にされたときは、もちろんスローモーション
いつからなんだろう、このイメージが定着したのは

保安官の話と秘密部隊の話が同時進行するがあまりうまく作用せず
どちらかひとつでいったほうが良かった気がしますが

死人兵士たちの心意気とかはちょっと熱くなった
こいつらのほうがよっぽどエクスペンダブルズだったね、最後全滅するし
部隊のボスがマイケル・アイアンサイドで、やっぱり最後は裏切るのね
と妙に安心してしまう

二人の主役は麻薬王のほうが印象的でしたね
演じてるパワーズ・ブースという人はちょくちょく見る役者だけど
「アベンジャーズ」にも出てたとは気づかなかった
フューリーにあーだこーだ言ってる評議会の一人だったのか

あとはニック・ノルティの先輩の老保安官が
「メン・イン・ブラック」のZだったとか
兵士の一人が「ハイランダー」の悪役だったり
SF映画に縁のある俳優が結構出てました

しばらくしたら忘れそうなものの
男の対決モノが好きな自分はまあまあ面白かったです

ここからの話は往年の映画音楽ファンの人からすれば
不愉快な部分もあるかもしれませんが
そこは世代による捉え方の違いということでご了承ください



今回、このちょっとマイナー気味の、ことさらテーマ曲が有名でもないアクション映画にしたのは

音楽を担当しているのが、映画音楽の超巨匠ジェリー・ゴールドスミスだから
選んだ理由はその一点のみです
そもそもゴールドスミス氏が音楽の映画を見るというのが前提だったので
氏の担当作ならば、何でもいいという気分でした
最初は別の映画を見るつもりでしたが、それ置いてませんでしたから
何にしようかなーとなったときに、この映画もゴールドスミスだと知りまして

著名な映画音楽家というと、まず挙がるのはジョン・ウィリアムズ、エンニオ・モリコーネ
そしてジェリー・ゴールドスミスというくらいの存在です

TV、映画を合わせて200本以上の作品の音楽を手掛け
2004年に死去。享年75歳でした。もう10年以上前のことです

しかしフィルモグラフィを見ると

映画ファン以外でも、すぐにピンとくるような、誰でもわかるような有名な作品のサントラって
そんなに多くないのかなって気がします

もちろん、ヒット作もたくさんありますが
どちらかといえば世俗的なものが多いように思います
「ハムナプトラ」に至ってはバカ映画とすら言えるし(好きだけど)
同じ監督の「ザ・グリード」も、当然バカ映画であった
作品のオファーは選ばないほうだったと聞きますし
親交のある映画人の依頼ならどんな内容でも引き受けたという
大変義理堅い性格だったそうです

それと男性ウケしやすいアクション映画と相性がいいようで
「ランボー」や「トータル・リコール」など。そういうのってカルト的支持は絶大だけど
ジブリ作品のように老若男女に愛されるかっていうとね、難しいね

だからこそ

知名度や出来栄えが「?」な珍作や
マニアックなB級映画と反比例する音楽のクオリティ

そんなギャップが熱烈なファンやコレクターを生んでいる要因でもあるのかな、と
(もちろん名作も多く手掛けてますが)

曲そのものに向き合うと本当に素晴らしいものばかりです
あらゆるジャンルの作品を網羅してますが
どのテーマ曲もポップロックのように耳馴染みがいいメロディですし
展開もメリハリがあり、盛り上がります

ジョン・ウィリアムズも、もちろん素晴らしい作曲家ですが
クラシックをある程度聞き込んでるほうがより味わえる
逆に言うとクラシックを全く知らないと、ちととっつきにくいのでは…
そんなふうに感じます
モリコーネは・・・・・あまりよく知らないので語れません

ゴールドスミスの真骨頂といえば
アクションシーンやサスペンスを盛り立てる曲で
ハラハラドキドキさせるだけでなく闘争心をムキムキと沸きたてるような熱さがあります

今、そういう音楽家の代表格はハンス・ジマーやブライアン・タイラーですが
その流れの始祖と言えるでしょう

とはいってもゴールドスミスとジマーはお互い、いい印象を持ってなかったという話もありますが
お互い、音楽の天才ですから、天邪鬼のような気持ちがあったのかなと思います
真相はわかりませんが

ただ映画雑誌(確かキネマ旬報だった)でハンス・ジマーのインタビューが少し載ってて
ゴールドスミスを嫌ってるという話は本当ですか、という質問に
「まさか、とんでもないでたらめだよ、嫌うわけがないだろう」とまあ、そんな風に返してました
正確には覚えてませんが、尊敬しているという内容でした

本心がどうあれ、こう答えるしかないし、大体、質問が質問ですが

でも、このやりとりだけで十分かなと思うようにした。
そういう部分まで考えてたら、せっかくの名曲も純粋に楽しめなくなってしまうからね



この曲の9分30秒辺りを過ぎてからの部分をを聞くと
条件反射的に仲居と鶴瓶の顔が思い浮かんでしまう
バラエティで流れ続ける効果ってやっぱ凄いな


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非公開コメント

No title

>マシンガンで蜂の巣にされたときは、もちろんスローモーション

ホント、定番になってますよね(笑)
私が知っている中では「戦艦ポチョムキン」が一番古いかな。「アンタッチャブル」がオマージュを捧げている作品だったと思います。

>闘争心をムキムキと沸きたてるような熱さがあります

初めて聴くけど良い曲で映画を観たくなりました。音楽って偉大です。
”仲居と鶴瓶の顔が思い浮かんでしまう”曲は残念ながら聞き覚えがありません。バラエティはほとんど見ないから…。

今回もご参加ありがとうございました♪

Re: No title


> 初めて聴くけど良い曲で映画を観たくなりました。音楽って偉大です。
> ”仲居と鶴瓶の顔が思い浮かんでしまう”曲は残念ながら聞き覚えがありません。バラエティはほとんど見ないから…。

ちなみに、そのバラエティは”世界仰天ニュース”です
アイキャッチっていうんでしょうか、CM前後でスポンサーが表示されるやつ
その時に毎回かかっていましたから、映画見てなくても聞き覚えのある人は多いと思います

プロフィール

バーンズ

Author:バーンズ
2010年4月からブログ始めました。
1985年生まれの北海道住まい。

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