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コブラ SPACE ADVENTURE

「トータル・リコール」の感想の中で「コブラ」について書いてるうちに見たくなってきたので

コブラ SPACE ADVENTURE

1982年 日本映画

監督:出崎統
原作:寺沢武一
脚本:寺沢武一  山崎晴哉
作画監督:杉野昭夫
撮影:高橋宏固
美術監督:小林七郎
編集:鶴渕允寿
音楽:東海林修
主題歌:松崎しげる  EVE

声の出演:松崎しげる  榊原良子  中村晃子  風吹ジュン  睦五郎

時は未来、宇宙船が飛び交い、西部劇さながらのガンファイトが繰り広げられる第7銀河。
賞金稼ぎの女ジェーンの前に現れた謎の男。
一見、すっとぼけた三枚目のこの男の正体は
死んだと噂されている一匹狼でお尋ね者の大海賊コブラだった。




完全ネタバレ!結末に触れています!



僕は、何の根拠も無いけど、男なら絶対好きだよねっと確信してる漫画が二つある。

ひとつは「花の慶次」、もうひとつは「コブラ」だ。

原哲夫先生、寺沢武一先生、どちらも男性受けする漫画作りに定評がある人だけど
特に「コブラ」の主人公コブラはまさに男の憧れだといえる。

性格はカラっと明るい
どんなときもジョークを言える余裕を持ってる
整形後はそうでもないけど、元々の顔は超ハンサム
アウトローだけど仁義を忘れない
鍛え上げられた肉体、メチャクチャに強い

そして、どんな危険や強敵にも恐れず立ち向かい、打ち勝つのである。

そんな「コブラ」の劇場版であるからして
とにかく痛快無比なSFアドベンチャーなアニメーションを想像していました。

全編アクションとユーモアのつるべ打ち、途中で敵に捕まったり苦境に陥っても
それを打破し、悪党を片っ端からやっつけて、最後には美女ヒロインと懇ろ、粋なジョークで終わる

と、いい意味で脳味噌マッスルのマッチョな80年代アクション映画というか
それこそ全盛期のシュワちゃんが主演していたような、そんな作品を期待していたんです。

実際はちょっと暗めというか切ない作品でしたね

僕は「コブラ」好きですけど、ファン歴は全く長くないです。
そんな僕でもこの劇場版にいくつかあるオリジナル要素には気づけました。
結構目立つポイントですから(笑)
コブラの必殺武器はサイコガン。漫画でもアニメでも左腕の義手を引き抜いて撃つんですが
劇場版では”変身”するんです。何やら精神を集中するようなモーションして腕を銃の形に伸ばす
そしたら、腕が光って、次の瞬間サイコガンになってるんです。

最初、かなり驚きました(笑)。
義手を抜く動作は、つまりガンマンでいうところの
ホルスターからどれだけ早く銃を抜けるかということで、そこがカッコイイんだけど
この変身も悪くないと思いますね。コレはコレであり

つーかサイコガンって結構、いやかなり長いんですよ。どう見ても義手の中に収まんない。
あの義手の中は何か異次元空間でも広がってるんですかね(笑)

あとTVアニメは記憶を取り戻すとこからやるんですが、劇場版では
整形後の顔だけど、すでにコブラとして冒頭の時点で相棒のレディとともに活動しています。
サラリーマン時代は省略したのか、それとも記憶を消した設定自体、無いことになってるか
いずれにせよ尺の都合もあり、最初からコブラの活躍を見てもらいましょうということ。

ストーリーの要となるのはジェーン、ドミニク、キャサリンという三人の女性です。

彼女は姉妹なのですが、TVアニメでは三人それぞれに刺青があり
その刺青の絵柄を合わせると宝の地図になるというものだったんですが

劇場版では100年前に滅んだ星ミロスの王族の末裔で
生まれたときは一人の体なんだけど、のちに三つに分かれる
三人が同じ男(つまりコブラ)を愛せばまた元のひとつの肉体に戻る
もしくは二人が死に生き残った者が女王になる

という少しややこしい設定に。

ジェーン、ドミニクと殺されていき、宿敵クリスタルボーイへの復讐に燃えるコブラ

クライマックスでついにボーイを倒す(ここの「目には目を 骨には骨を・・・ってね」という台詞がイイ)

キャサリンもボーイに施された洗脳が解けて、ハッピーエンド........とはいかず

キャサリンはミロスの自爆スイッチを押し、滅び行く故郷と運命を共にする
そればかりは不死身で無敵のコブラでも見届けるしかなかった・・・・・・。

しかし惑星をなぜ自爆させるのか、返却前に二回見たのですが、それでもよくわからなかったです。
大気汚染はもう浄化されて、人は住めるって台詞も出てきたんですが。
見逃した説明部分あったかな?(笑)

どんなに必死に戦っても、時には守りきれないものもある。
報われなかった愛の虚しさに浸るコブラ、だが彼の冒険はまだまだ続く!

見る前の予想とは裏腹に悲しい余韻が残ってしまいましたが、それも大人のアニメって感じで素敵ですね
ただこの歳で見たからそう感じれるのであって、たぶん、少年時代にリアルタイムで見てたら
「え~こんな結末ありかよ~」ってブーイングしてたかもしれません(笑)

全体的には十分楽しめました。

松崎しげる氏のコブラもなかなかよかった。
WIKIPEDIAを見る限り、一番有名な野沢那智さんを筆頭に5人いるのですね、コブラを演じた人。



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情熱を銃にこめて

コブラ 製作1982年 日本 監督:出崎統 原作:寺沢武一 脚本:寺沢武一、山崎晴哉 声の出演:松崎しげる、榊原良子 ファンタジー企画第4弾です。 元々借りるつもりではなくって、たまたま陳列棚を通りがかったら ビビビっときました。 借りてよかったです。

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No title

コブラって整形前は美形だったんですか!
それでもモテちゃうのは、内面からにじみ出てくる男らしさの賜物かな。とぼけた感じだけど、いざという時は頼れるし、情に厚いところもステキです。

>あの義手の中は何か異次元空間でも広がってるんですかね(笑)

あはは、原作とアニメではそんな不思議なことになってたんですか(笑)
でも、ガンマンらしく義手を抜くところもカッコよさそうです。

編集版ではないと思ってたけど、あの三姉妹はTVアニメで登場していたんですね。ストーリー的にはほとんどオリジナルみたいですが。
この三姉妹の設定はなんというか、SF好きな男性なら浸れそうなロマンティックで悲しいものでしたね。
ラストはわたしもよくわからなかったです…。
でもまあ、雰囲気に浸れればいいタイプの作品ってことで(笑)
作画もよかったですし!

わたしも松崎しげるは意外と合ってたと思います。野沢那智さんバージョンをしらないからかな?
いつかTVアニメの方も観てみたいなぁ。

Re: No title

宵乃さん、こんばんは

> コブラって整形前は美形だったんですか!

ただ昔風というか劇画調なので、最近のアニメの美形キャラがお好きな人には「これで?」かもしれません。
松本零士の描く男前のキャラに近い気がします。

> >あの義手の中は何か異次元空間でも広がってるんですかね(笑)
>
> あはは、原作とアニメではそんな不思議なことになってたんですか(笑)
> でも、ガンマンらしく義手を抜くところもカッコよさそうです。

その義手って凄い高性能でコブラの手元からどんなに遠く離れても
自動的に戻ってくるんです、肘から先の腕が空飛んでるって想像したら
シュールというかかなり怖いですが(笑)
劇場版の腕が瞬時にサイコガンに変わる設定はどうやら不評だったようで・・・・・・。


> 編集版ではないと思ってたけど、あの三姉妹はTVアニメで登場していたんですね。
> ストーリー的にはほとんどオリジナルみたいですが。
> この三姉妹の設定はなんというか、SF好きな男性なら浸れそうなロマンティックで悲しいものでしたね。
> ラストはわたしもよくわからなかったです…。

三姉妹は髪の色とか年齢の順も違っていたりしましたね。
昔は悲恋は女性に好まれるものと漠然と思っていたものですが
最近は男性もかなり憧れがあるのではないかという気がしています。
むしろオッサンのほうが入れ込んだら深いかも(笑)
小さい男の子のころは何にも感じないんですけどねえ。

詳しくあらすじ読んだら、ドミニクが一度星の奥ふかくに入っていって戻ってきましたが
何かその時点で手遅れだったみたいです。

No title

バーンズさん、おはようございます。
ブログDEロードショーのファンタジー企画で観ました。

コブラ、めちゃめちゃカッコよかったです。
顔がかっこよくなくても(笑)
情に厚く性根が優しい・・・・・・
コブラにしろ、寅さんにしろ、
昭和のモテる男ってこんな感じでしょうか?
(言うほど寅さん観てないですけど(^^;)

>漫画でもアニメでも左腕の義手を引き抜いて撃つんですが
そうですよね!
実はリアルタイムで漫画やアニメを見ていたんですが
当時は小学校低学年だったので内容もほとんど理解できてなかったですし
記憶があいまいだったんです。
でも、左手の中からサイコガンが出てきた記憶があったので
あれ~っと思ってたんです。

松崎しげる氏のコブラは最初はちょっと違和感を感じたんですが
オープニングの歌が始まった途端にカッコイイ!となってしまいました。
普段は三枚目だけど、キメる時はキメるコブラにソックリだと思いました。


>しかし惑星をなぜ自爆させるのか、
キャサリンがクリスタルボーイに洗脳されていた時に
第七銀河の太陽にむけて惑星ミロスの航路をセットしてしまいます。
惑星の航路をセットできるのは一度きりなので、
第七銀河を救うためには惑星自身を爆破させるしか方法はない
・・・・って、あの丸っこい緑の教授が言ってました。
(名前が覚えられませんでした(^^;)

ホント、切ない大人のアニメでした。

Re: No title

マミイさん、こんばんは


> コブラ、めちゃめちゃカッコよかったです。
> 顔がかっこよくなくても(笑)

でもコブラ、豊かにカールした金髪、優しそうなタレ目と結構パーツはいいのに
二枚目扱いされないのはやっぱり鼻ですかね。
周りからデカ鼻野郎と呼ばれるくらいですから(笑)

> >漫画でもアニメでも左腕の義手を引き抜いて撃つんですが
> そうですよね!
> 実はリアルタイムで漫画やアニメを見ていたんですが
> 当時は小学校低学年だったので内容もほとんど理解できてなかったですし
> 記憶があいまいだったんです。
> でも、左手の中からサイコガンが出てきた記憶があったので
> あれ~っと思ってたんです。

何でもこの劇場版がTVアニメより先で
サイコガンの演出に関しては腕を取って銃を出すより
変身させたほうが子供心にはショック少ないだろうということだったらしい
とかなんとか

> 松崎しげる氏のコブラは最初はちょっと違和感を感じたんですが
> オープニングの歌が始まった途端にカッコイイ!となってしまいました。
> 普段は三枚目だけど、キメる時はキメるコブラにソックリだと思いました。

あの主題歌いいですよね。
松崎さんの演技もタレントにありがちな「どうしてこうなっちゃったの」って感じはなかったですし。


> >しかし惑星をなぜ自爆させるのか、
> キャサリンがクリスタルボーイに洗脳されていた時に
> 第七銀河の太陽にむけて惑星ミロスの航路をセットしてしまいます。
> 惑星の航路をセットできるのは一度きりなので、
> 第七銀河を救うためには惑星自身を爆破させるしか方法はない

そうでしたか、ご説明ありがとうございました。
ちゃんと話の中で説明されてたなんて何を見てたんでしょうね、僕は(苦笑)

> ・・・・って、あの丸っこい緑の教授が言ってました。
> (名前が覚えられませんでした(^^;)

トポロ教授でしたっけ。僕が今見てよかったなと思う理由のひとつはこのキャラですね
子供のときに見てたらあまりに不気味で怖くって、二度と見れなくなったはず(笑)
あとOPのサイケな絵も子供にはちょっと刺激が(笑)

> ホント、切ない大人のアニメでした。

「北斗の拳」劇場版(リメイクじゃなくて80年代のやつ)も最後ラオウと引き分けで(これは原作でも決着ついてないのと続編を想定してだそうですが)、ケンはユリアの幻をずっと見てるって終わり方で
昔の少年漫画ってこんなに切ない部分あったんだーってしみじみしました。今の漫画やアニメもそれはそれでいいですけどね
プロフィール

バーンズ

Author:バーンズ
2010年4月からブログ始めました。
1985年生まれの北海道住まい。

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