リアル・スティール この冬最高のアクションムーヴィー
今年初の映画レビューをようやくアップ!
もうそろそろ公開終了かもしれませんが、オススメ!!
リアル・スティール / REAL STEEL
2020年、近未来のアメリカではロボットによる過激な格闘技が人気を博し
多くの格闘家が地位を追われた。
新進気鋭のボクサーだったチャーリー・ケントンもその一人だ。
それでもボクシングにしがみつくチャーリーは所有するロボットファイターを
ほうぼうの試合に出して日銭を稼ぐが負けと借金は嵩み続けるばかりだった。
そんなとき、昔の恋人の死去の知らせが。一人息子マックスの
親権を叔母夫婦にアッサリ譲り、報酬として夫から大金をせしめるチャーリー。
ただし夫婦が旅行に出かける間、マックスの面倒を見るという条件付で。
赤ん坊の頃に捨てた息子との初対面は険悪な雰囲気だった。
しかしチャーリーが新しく買ったロボット”ノイジーボーイ”を見ると
ロボットボクシングが大好きなマックスの態度は一変。
父親の仕事にも興味津々だ。
だがチャーリーはノイジーボーイをたった一回の試合でオシャカにしてしまう。
マックスにも呆れられ、父親としての威厳は見る影も無い。
藁にもすがる気持ちでロボット廃棄場に忍び込み、部品に使えそうなスクラップを探すが
そこで二人は土中に埋まっていた謎のロボットATOMを発見する。
試合に出してとマックスにせがまれ、半信半疑でATOMを闘わせるチャーリー。
結果はATOMの逆転勝利だった。
一見ポンコツ、実は頑丈なATOMに夢を託すチャーリーとマックス。
強敵とのバトルを前に父と子の心は一つになれるのか。
2011年 アメリカ映画
ディズニー/ドリームワークス製作
監督:ショーン・レヴィ
製作:ドン・マーフィ スーザン・モントフォード ショーン・レヴィ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ ロバート・ゼメキス
原作:リチャード・マシスン
ストーリー:ダン・ギルロイ ジェレミー・レヴェン
脚本:ジョン・ゲイティンス
撮影:マウロ・フィオーレ
編集:ディーン・ジマーマン
衣装:マーリーン・スチュワート
プロダクションデザイン:トム・マイヤー
音楽:ダニー・エルフマン
ボクシング・コンサルタント:シュガー・レイ・レナード
出演:ヒュー・ジャックマン ダコタ・ゴヨ エヴァンジェリン・リリー

もうそろそろ公開終了かもしれませんが、オススメ!!
リアル・スティール / REAL STEEL
2020年、近未来のアメリカではロボットによる過激な格闘技が人気を博し
多くの格闘家が地位を追われた。
新進気鋭のボクサーだったチャーリー・ケントンもその一人だ。
それでもボクシングにしがみつくチャーリーは所有するロボットファイターを
ほうぼうの試合に出して日銭を稼ぐが負けと借金は嵩み続けるばかりだった。
そんなとき、昔の恋人の死去の知らせが。一人息子マックスの
親権を叔母夫婦にアッサリ譲り、報酬として夫から大金をせしめるチャーリー。
ただし夫婦が旅行に出かける間、マックスの面倒を見るという条件付で。
赤ん坊の頃に捨てた息子との初対面は険悪な雰囲気だった。
しかしチャーリーが新しく買ったロボット”ノイジーボーイ”を見ると
ロボットボクシングが大好きなマックスの態度は一変。
父親の仕事にも興味津々だ。
だがチャーリーはノイジーボーイをたった一回の試合でオシャカにしてしまう。
マックスにも呆れられ、父親としての威厳は見る影も無い。
藁にもすがる気持ちでロボット廃棄場に忍び込み、部品に使えそうなスクラップを探すが
そこで二人は土中に埋まっていた謎のロボットATOMを発見する。
試合に出してとマックスにせがまれ、半信半疑でATOMを闘わせるチャーリー。
結果はATOMの逆転勝利だった。
一見ポンコツ、実は頑丈なATOMに夢を託すチャーリーとマックス。
強敵とのバトルを前に父と子の心は一つになれるのか。
2011年 アメリカ映画
ディズニー/ドリームワークス製作
監督:ショーン・レヴィ
製作:ドン・マーフィ スーザン・モントフォード ショーン・レヴィ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ ロバート・ゼメキス
原作:リチャード・マシスン
ストーリー:ダン・ギルロイ ジェレミー・レヴェン
脚本:ジョン・ゲイティンス
撮影:マウロ・フィオーレ
編集:ディーン・ジマーマン
衣装:マーリーン・スチュワート
プロダクションデザイン:トム・マイヤー
音楽:ダニー・エルフマン
ボクシング・コンサルタント:シュガー・レイ・レナード
出演:ヒュー・ジャックマン ダコタ・ゴヨ エヴァンジェリン・リリー

しごくどうでもいいことから書き始めますが
当ブログとこの映画のタイトルが似ているのは全くの偶然です。
このブログを立ち上げようとした時点で僕の音楽嗜好は完全にメタラーになっていたし
MANOWARの一番好きなアルバムも THE TRIUMPH OF STEEL なので
どうしてもこの"STEEL"という単語を使いたかったのだ。
てか
同じ名前のバンドあるんすけどw (リンク先はYoutubeです)
それにしても
『リアル・スティール』
映画史上、これほどヘヴィメタルしている作品タイトルが
かつて、あっただろうか
なのに挿入歌がエミネムって
エミネム本人に関しては声もいいし、ルックスもカッコイイと思ってます。
ただヒップホップというのが、どうもね......
さて、作品そのものはハリウッド大作の良きお手本のような出来栄えの
SFアクション&ファミリードラマに仕上がっている。
巨大なロボット同士のボクシングという荒唐無稽なアイデアを
このままロボット工学が発達すれば実現するかもしれないとすら思わせる
リアリティある演出でまとめたのはショーン・レヴィ監督。
「ナイトミュージアム」シリーズ(これも絶対3作目、作られるよね。好きだから嬉しいけど)
の監督ですね。コメディ作品を多く手掛けてきただけに、ドラマとアクションのバランス
そしてテンポが良いです。
見せ場となるロボットバトルも迫力満点。
劇中でも語られますが、人間では出来ない殺し合いをロボットにやらせよう(この発想が妙に現実感ある)
という風潮がロボット格闘技を生んだということで、負けたロボットは腕がもげたり頭を潰されたり。
機械とはいえ結構痛々しいんです。その辺は「トランスフォーマー」よりも感じましたね
ただ、牛が死なないのはホッとしました。自分丑年ですし(笑)
まあ、ディズニー映画なので、そんな場面はないだろうとは思ってましたが。
そんな感じでどうしてもロボットの印象が強くなってしまいますが
単なるバトルマシーン映画で終わっていないのがこの作品。
ヒュー・ジャックマン以外は有名では無くても実力派といった面々が出演していましたが
(MC役のアンソニー・マッキーは「ハートロッカー」以来よく見かけるね。)
やはり他のブロガーさんも書いてるようにダコタ・ゴヨ君が出色ですね。
よく「どんな名優でも子供と動物には勝てない」と言いますが、
この男の子の場合、子供の段階ですでに名優の域というのが凄い。
ダコタというともうすでに有名な子が居るけど、こちらも女の子顔負けの可愛さ
このまま順調に育てば実写クラピカやれるだろうってくらいのスーパー美少年でした。
それにアビゲイル・ブレスリンやクロエ・モレッツ、シアーシャ・ローナンなど
少女のスターはたくさんいますが、男子となるとジェイデン・スミスや
ジョシュ・ハッチャーソン(彼ももうちょっとで成人だっけ?)
それもあって一際ダコタ君への期待は大きいかと。
そんな天才児の前では少々、分が悪いですが
主人公チャーリー役のヒュー・ジャックマンもいいです。
ロボット格闘技の流行により失業し、ロボットを操る側に回ったものの
マッチョなオッサン脳ゆえのへたくそなコントロールで連戦連敗のチャーリー。
でも所々で見せるパンチのスピードとフットワークのキレのよさは
ボクサーとしてのスキル自体は全く衰えてないということを示している。
体型も引き締まってるし。
自堕落な生活なのにガタイ良すぎかもしれないけど、そこはウホ、イイ肉体で有名なヒューだからw
最初は太ってるって設定で行く案もあったらしいですが、主役がそれじゃあねぇ.....
というわけでいつもどおりの肉体美は健在です。
著名なボクシングチャンピオン、シュガー・レイ・レナードのトレーニングの成果もバッチリ
ウリヴァリン以上にシャープでソリッドなアクションを魅せる。
43歳になったヒューですが、これからもアクションスターとしての活躍を大いに期待させてくれます。
ATOMの音声認識システムが壊れて、チャーリーがシャドー機能を駆使して動かすことに。
このクライマックスが熱い!
リングの上にいるのはATOMですが、あくまでチャーリーの動きをトレースするのみで
彼が培ってきた技量、ボクサーとしての真価が問われるのです。
自分から捨てた家族
結局、獲れなかったチャンピオンの座
挫折と敗北の日々
それらチャーリーが背負ってきたものが全てここで昇華されるのね
勝敗よりも大舞台、大観衆の前で力いっぱい拳が振るえること
その喜び、そして息子に誇りに思えてもらった充実感で一杯だったに違いない
ジャンプパンチのシーンは椅子から飛び上がりそうなくらいスカッとしたよ
予告編で見たときは吹き出しちまったのになあ、ちょwナニコレwwwって
それとATOMは感情がある、に一票入れたいですね、僕は
明確に意志があるなんて描写は一つもないんですが
例えば、マックスが「立って!ATOM!」って励まし続けても動かなくて
もう駄目かっていうときにいいタイミングで立ち上がったり
鏡を前に俯いてるとことか、まあベタだけどそれだけ感情移入させられたってことです。
世紀の名作とかそこまではいいませんが(笑)家族で見ても楽しめる理想的な娯楽作なんです。
残酷だったり暴力的な場面も無いから、安心して見れるしね。
反面、詰めが甘い部分も確かに多いです。
「ブレードランナー」のような観客に迎合することなく
とことんまで美学を追求したようなSFの中のSF
SFの鑑といえる名作には遠く及ばないのは事実
(最近では「第9地区」辺りがそういう骨太SFの代表なんだろうか
俺は過大評価にしか思えんけどな、「第9地区」)
でも、この「リアル・スティール」は金曜ロードショーや日曜洋画劇場などで
繰り返し放送してくれそうな、そんな末永く親しんでもらえる作品になるだろう。
どことなく80年代のアクション大作を思い起こさせるような懐かしさがあるのだ。
80年代のヒット作というと
「ビバリーヒルズ・コップ」「バック・ト・ザ・フューチャー」「ゴーストバスターズ」
「リーサル・ウェポン」「ダイ・ハード」etc.....と現在でも地上波でちょくちょくやる作品のオンパレード
「ターミネーター」「コマンドー」「プレデター」なんて何回やるんだって感じですしね
(あ、どれもシュワちゃんだw)
続編の企画もあるらしいですが、個人的にはアリ。
ただ本国の興行成績がシリーズ続行するにはもう一つ心もとないかもしれませんが.....
(続編決定と聞いて音沙汰ナシってのも結構あるよね、ライラとか)
まあ、これ一本で終わっても綺麗に完結してるしね。
そろそろ締めに入りますかね
もうひとつアピールしたいのが見終わった後の爽快感が素晴らしいということなんです
見ても嫌な気分には絶対ならないはず。
最近の大作は
「アバター」にしろ先に挙げた「第9地区」にしろ
人間の傲慢さや愚かさを感じさせるものが多い気がします。
人間に生まれて申し訳ありません的な
見てないけど「猿の惑星 創世記」もそんな感じなんでしょ?
でも「リアル・スティール」は人間の良心や希望、チャレンジ精神、テクノロジーの可能性
そういったものを信じさせてくれる、人間だってまだまだやれるんだってね。
とはいえ生き物ではないにしろロボットがペシャンコになったりバラバラにされるのを見て
熱狂するっていうのは、恐ろしくもあるけどね。でも、それって僕らがアクション映画見る感覚と
大して変わらんと思うんだよね。
イマイチだった点は
ダニー・エルフマンの音楽がパッとしないというか印象に残らなかったことです。
タイトルや題材からしてもっとHR/HMテイストで攻めてくるかと
思ったんですが割りとオーソドックスな曲調でした。いつものダークな感じも無く。
(挿入歌のほうにロック系が多かったです。とはいえ知らないバンドばかりだった.....)
他の映画の感想や特に音楽のカテゴリーにある記事を読めば察しがつくでしょうけど
僕はただのジマー厨だ。ああ、そうさ、認めるよ。
だけど、アクション映画の音楽は全部ジマー一派にすべき、とはさすがに思ってないぞ。
それにエルフマンは実は、初めて名前を知った映画音楽家なのです
それにファンでもあった。
現在は好きじゃないけど、こういう曲やこういう曲は今聴いてもかっこいいと思う。
で、エルフマンといったらやっぱりこういうイメージなんですよ。
ヒーロー映画の音楽とは思えないくらい不気味で怖い。でも悲しい。
こういうジャンルならエルフマンの右に出るものはいない、と
苦手になった今でも(しつこいってw)痛感する。
最後にリチャード・マシスンによる短編"STEEL"、邦題「四角い墓場」についても少々。
90年代後期のアメリカ(書かれたのが50年代なので当時からすれば近未来)
人間同士のボクシングが禁止され、代わりにリングに上がるのは人間そっくりに作られたロボットだった。
元ボクサーで今はロボットボクサーのオーナーである主人公
しかし試合に出す前に肝心のロボットが壊れてしまう。
そこで考えたのはロボットと本当の人間の区別は観客にはつかないだろう、と
主人公自らがロボットの振りをして闘う、というもの。
マシンを相手に生身の肉体で立ち向かう、明らかに無謀なこの挑戦。
それでも主人公を駆り立てるのはボクサーとしてのプライドだった。
...というのが、あらすじ
登場人物は主人公と相棒の整備士のほぼ二人だけ、家族に関するエピソードは一切無く
実にハードボイルドな話。
人間が闘わなくなったボクシング、落ちぶれた主人公、という二つの設定が
映画に踏襲されている以外は全くの別物という感じですね。
原作はそこまでメカメカしてないしw
原作路線で実写にするのも良かったんでしょうが、こじんまりしたものになったでしょうね
ロボットが主流でも最後は自分の体で闘う、という展開は映画のクライマックスでも
巧く取り入れてるなと思います。
当ブログとこの映画のタイトルが似ているのは全くの偶然です。
このブログを立ち上げようとした時点で僕の音楽嗜好は完全にメタラーになっていたし
MANOWARの一番好きなアルバムも THE TRIUMPH OF STEEL なので
どうしてもこの"STEEL"という単語を使いたかったのだ。
![]() | Triumph of Steel (2000/03/13) Manowar 商品詳細を見る |
てか
同じ名前のバンドあるんすけどw (リンク先はYoutubeです)
それにしても
『リアル・スティール』
映画史上、これほどヘヴィメタルしている作品タイトルが
かつて、あっただろうか
なのに挿入歌がエミネムって
エミネム本人に関しては声もいいし、ルックスもカッコイイと思ってます。
ただヒップホップというのが、どうもね......
さて、作品そのものはハリウッド大作の良きお手本のような出来栄えの
SFアクション&ファミリードラマに仕上がっている。
巨大なロボット同士のボクシングという荒唐無稽なアイデアを
このままロボット工学が発達すれば実現するかもしれないとすら思わせる
リアリティある演出でまとめたのはショーン・レヴィ監督。
「ナイトミュージアム」シリーズ(これも絶対3作目、作られるよね。好きだから嬉しいけど)
の監督ですね。コメディ作品を多く手掛けてきただけに、ドラマとアクションのバランス
そしてテンポが良いです。
見せ場となるロボットバトルも迫力満点。
劇中でも語られますが、人間では出来ない殺し合いをロボットにやらせよう(この発想が妙に現実感ある)
という風潮がロボット格闘技を生んだということで、負けたロボットは腕がもげたり頭を潰されたり。
機械とはいえ結構痛々しいんです。その辺は「トランスフォーマー」よりも感じましたね
ただ、牛が死なないのはホッとしました。自分丑年ですし(笑)
まあ、ディズニー映画なので、そんな場面はないだろうとは思ってましたが。
そんな感じでどうしてもロボットの印象が強くなってしまいますが
単なるバトルマシーン映画で終わっていないのがこの作品。
ヒュー・ジャックマン以外は有名では無くても実力派といった面々が出演していましたが
(MC役のアンソニー・マッキーは「ハートロッカー」以来よく見かけるね。)
やはり他のブロガーさんも書いてるようにダコタ・ゴヨ君が出色ですね。
よく「どんな名優でも子供と動物には勝てない」と言いますが、
この男の子の場合、子供の段階ですでに名優の域というのが凄い。
ダコタというともうすでに有名な子が居るけど、こちらも女の子顔負けの可愛さ
このまま順調に育てば実写クラピカやれるだろうってくらいのスーパー美少年でした。
それにアビゲイル・ブレスリンやクロエ・モレッツ、シアーシャ・ローナンなど
少女のスターはたくさんいますが、男子となるとジェイデン・スミスや
ジョシュ・ハッチャーソン(彼ももうちょっとで成人だっけ?)
それもあって一際ダコタ君への期待は大きいかと。
そんな天才児の前では少々、分が悪いですが
主人公チャーリー役のヒュー・ジャックマンもいいです。
ロボット格闘技の流行により失業し、ロボットを操る側に回ったものの
マッチョなオッサン脳ゆえのへたくそなコントロールで連戦連敗のチャーリー。
でも所々で見せるパンチのスピードとフットワークのキレのよさは
ボクサーとしてのスキル自体は全く衰えてないということを示している。
体型も引き締まってるし。
自堕落な生活なのにガタイ良すぎかもしれないけど、そこはウホ、イイ肉体で有名なヒューだからw
最初は太ってるって設定で行く案もあったらしいですが、主役がそれじゃあねぇ.....
というわけでいつもどおりの肉体美は健在です。
著名なボクシングチャンピオン、シュガー・レイ・レナードのトレーニングの成果もバッチリ
ウリヴァリン以上にシャープでソリッドなアクションを魅せる。
43歳になったヒューですが、これからもアクションスターとしての活躍を大いに期待させてくれます。
ATOMの音声認識システムが壊れて、チャーリーがシャドー機能を駆使して動かすことに。
このクライマックスが熱い!
リングの上にいるのはATOMですが、あくまでチャーリーの動きをトレースするのみで
彼が培ってきた技量、ボクサーとしての真価が問われるのです。
自分から捨てた家族
結局、獲れなかったチャンピオンの座
挫折と敗北の日々
それらチャーリーが背負ってきたものが全てここで昇華されるのね
勝敗よりも大舞台、大観衆の前で力いっぱい拳が振るえること
その喜び、そして息子に誇りに思えてもらった充実感で一杯だったに違いない
ジャンプパンチのシーンは椅子から飛び上がりそうなくらいスカッとしたよ
予告編で見たときは吹き出しちまったのになあ、ちょwナニコレwwwって
それとATOMは感情がある、に一票入れたいですね、僕は
明確に意志があるなんて描写は一つもないんですが
例えば、マックスが「立って!ATOM!」って励まし続けても動かなくて
もう駄目かっていうときにいいタイミングで立ち上がったり
鏡を前に俯いてるとことか、まあベタだけどそれだけ感情移入させられたってことです。
世紀の名作とかそこまではいいませんが(笑)家族で見ても楽しめる理想的な娯楽作なんです。
残酷だったり暴力的な場面も無いから、安心して見れるしね。
反面、詰めが甘い部分も確かに多いです。
「ブレードランナー」のような観客に迎合することなく
とことんまで美学を追求したようなSFの中のSF
SFの鑑といえる名作には遠く及ばないのは事実
(最近では「第9地区」辺りがそういう骨太SFの代表なんだろうか
俺は過大評価にしか思えんけどな、「第9地区」)
でも、この「リアル・スティール」は金曜ロードショーや日曜洋画劇場などで
繰り返し放送してくれそうな、そんな末永く親しんでもらえる作品になるだろう。
どことなく80年代のアクション大作を思い起こさせるような懐かしさがあるのだ。
80年代のヒット作というと
「ビバリーヒルズ・コップ」「バック・ト・ザ・フューチャー」「ゴーストバスターズ」
「リーサル・ウェポン」「ダイ・ハード」etc.....と現在でも地上波でちょくちょくやる作品のオンパレード
「ターミネーター」「コマンドー」「プレデター」なんて何回やるんだって感じですしね
(あ、どれもシュワちゃんだw)
続編の企画もあるらしいですが、個人的にはアリ。
ただ本国の興行成績がシリーズ続行するにはもう一つ心もとないかもしれませんが.....
(続編決定と聞いて音沙汰ナシってのも結構あるよね、ライラとか)
まあ、これ一本で終わっても綺麗に完結してるしね。
そろそろ締めに入りますかね
もうひとつアピールしたいのが見終わった後の爽快感が素晴らしいということなんです
見ても嫌な気分には絶対ならないはず。
最近の大作は
「アバター」にしろ先に挙げた「第9地区」にしろ
人間の傲慢さや愚かさを感じさせるものが多い気がします。
人間に生まれて申し訳ありません的な
見てないけど「猿の惑星 創世記」もそんな感じなんでしょ?
でも「リアル・スティール」は人間の良心や希望、チャレンジ精神、テクノロジーの可能性
そういったものを信じさせてくれる、人間だってまだまだやれるんだってね。
とはいえ生き物ではないにしろロボットがペシャンコになったりバラバラにされるのを見て
熱狂するっていうのは、恐ろしくもあるけどね。でも、それって僕らがアクション映画見る感覚と
大して変わらんと思うんだよね。
イマイチだった点は
ダニー・エルフマンの音楽がパッとしないというか印象に残らなかったことです。
タイトルや題材からしてもっとHR/HMテイストで攻めてくるかと
思ったんですが割りとオーソドックスな曲調でした。いつものダークな感じも無く。
(挿入歌のほうにロック系が多かったです。とはいえ知らないバンドばかりだった.....)
他の映画の感想や特に音楽のカテゴリーにある記事を読めば察しがつくでしょうけど
僕はただのジマー厨だ。ああ、そうさ、認めるよ。
だけど、アクション映画の音楽は全部ジマー一派にすべき、とはさすがに思ってないぞ。
それにエルフマンは実は、初めて名前を知った映画音楽家なのです
それにファンでもあった。
現在は好きじゃないけど、こういう曲やこういう曲は今聴いてもかっこいいと思う。
で、エルフマンといったらやっぱりこういうイメージなんですよ。
ヒーロー映画の音楽とは思えないくらい不気味で怖い。でも悲しい。
こういうジャンルならエルフマンの右に出るものはいない、と
苦手になった今でも(しつこいってw)痛感する。
最後にリチャード・マシスンによる短編"STEEL"、邦題「四角い墓場」についても少々。
90年代後期のアメリカ(書かれたのが50年代なので当時からすれば近未来)
人間同士のボクシングが禁止され、代わりにリングに上がるのは人間そっくりに作られたロボットだった。
元ボクサーで今はロボットボクサーのオーナーである主人公
しかし試合に出す前に肝心のロボットが壊れてしまう。
そこで考えたのはロボットと本当の人間の区別は観客にはつかないだろう、と
主人公自らがロボットの振りをして闘う、というもの。
マシンを相手に生身の肉体で立ち向かう、明らかに無謀なこの挑戦。
それでも主人公を駆り立てるのはボクサーとしてのプライドだった。
...というのが、あらすじ
登場人物は主人公と相棒の整備士のほぼ二人だけ、家族に関するエピソードは一切無く
実にハードボイルドな話。
人間が闘わなくなったボクシング、落ちぶれた主人公、という二つの設定が
映画に踏襲されている以外は全くの別物という感じですね。
原作はそこまでメカメカしてないしw
原作路線で実写にするのも良かったんでしょうが、こじんまりしたものになったでしょうね
ロボットが主流でも最後は自分の体で闘う、という展開は映画のクライマックスでも
巧く取り入れてるなと思います。
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