fc2ブログ

イップ・マン 

イップ・マン 葉門 / 葉門 2



2010年 香港映画

監督:ウィルソン・イップ
製作:レイモンド・ウォン
脚本:エドモンド・ウォン
プロダクションデザイン:ケネス・マク
撮影:プーン・ハンサン
編集:チャン・カーファイ
音楽:川井憲次
アクション監督:サモ・ハン・キンポー

出演:ドニー・イェン  リン・ホン  サモ・ハン・キンポー  サイモン・ヤム



イップ・マン 序章 / 葉門



2008年 香港映画

監督:ウィルソン・イップ
製作:レイモンド・ウォン
脚本:エドモンド・ウォン
プロダクションデザイン:ケネス・マク
撮影:オー・シンプイ
編集:チャン・カーファイ
音楽:川井憲次
アクション監督: サモ・ハン・キンポー

出演:ドニー・イェン  リン・ホン  サイモン・ヤム  池内博之


詠春拳の達人イップ・マンの生き様を描いた格闘技アクションドラマ

葉門はイップ・マンの漢字表記です。”ようもん”と読みます。最初は”はもん”だと思っていた・・・・・

それぞれ別個の作品ですが、”中国人と中国武術の誇りをかけてイップ・マンが立ち上がる”
というストーリーは共通していて、見終わっての感想もほぼ同じなので、一つの記事でまとめます。

まずイップ・マンって名前がバットマンのようなヒーローを連想させてカッコイイよね
(イップが苗字でマンが名で良いんだよね?)

弱者の味方、正義の番人イップマン参上!! 

...すいません、やめます

一作目にあたる「序章」は空手の名手である日本軍将校、三浦
二作目「葉門」では中国武術に喧嘩を売ったイギリス人ボクサー、ツイスター

と闘います。

ん?「平和のため、闘わないための闘い」なのに倒すべき敵はきっちり設定ですか?

違います。

イギリス人がとにかく傲慢であくどく描かれてますが決して反英映画ではないと思います。
そして、日本兵が無抵抗の中国人を平気で撃ち殺しますが、断じて反日映画ではないでしょう。

反○のように特定の国に対して、ということではなく
あの苦しい時代、我ら中国人はいかにして乗り越えたか
そういうのは中国の映画人にとって永遠のテーマなんだろうなということが
ビシビシ伝わってきます。まぁ、こういうメッセージは何も中国だけじゃなくて、どの国もそうですけど

「武術の流派に優越は無い。決めるのは自分自身だ」
というイップ・マンの信念は「葉門」でも「序章」でもぶれていません

ただ池内博之演じる三浦は、武士道精神を持った好漢として公平に描かれているという
感想を書かれてる御方が多いですが、僕は普通の悪役にしか見えませんでした。
極端に悪意がある描写は無かったけどね
銃殺を嫌い徒手空拳での勝負にこだわるのはいいのですが
中国人と中国武術に尊敬の念を持っているわけでもなく(つーか持ってたの?俺が見落としただけ?)
イップ・マンの友人の一人を蹴り殺してますし

三浦との対決に赴く時の台詞

「武術は戦いの手段
 だが中国武術に宿るの儒教の精神、仁の心だ
 今の日本人には理解できないだろう
 武力を乱用し弱者を苦しめる者は中国武術を学ぶに及ばず」
 (ところどころ違うかもしれませんが、大体こんな感じでした)

ここまで言われると正直複雑ですが(笑)吹替が大塚芳忠さんだから説得力ある
やっぱり、この人の声いいよー。いろんな声優がいるけど、僕はこの人が一番好きだわ~

まあ、これは中国の人が作った作品。どう描こうと他国の人間がとやかく言うことじゃない。
だがガイジンである僕らにも見せている以上、違う国の映画で中国人がメチャメチャ悪く描かれても
文句言えないんじゃないかね。

それがフェアってもんだろ?と思うバーンズでした

なんだか器の小さいことを書いてるなと思われたら申し訳ない。

基本的にはアクション映画としても伝記ドラマとしてもとてもいい作品ですよ。

イップ・マンと三浦が激突するクライマックス



最初は善戦するけど、途中から形勢逆転されて、しまいにはフルボッコにされてしまう池内さん。
でも、よく頑張ったよ、あのドニー相手に(偉そうですいません)

ただ「葉門」のボクサーとの戦いのほうが、より”死闘”って感じはしました
こっちの演者は本物の格闘家ですし。



このボクサーの人もふてぶてしくて結構かっこよかったよ。ちょっとゴリラ系だったけど

それと池内さんって若くなったケンワタナベって感じしませんか?

ともかくドニー・イェンの目を見張る体技の数々だけでも必見。
特に手技の速さは感動モノ。まさにリアル百裂拳です。
ドニーを最初に見たのは「ワンチャイ」の「天地大乱」でしたね、確か。
中国史に関して知識も関心も無い僕でも知ってる数少ない中国の英雄というか偉人
それが「ワンチャイ」シリーズの主人公ウォン・フェイフォンです。
(「序章」でも一場面で名前が出てきます)

僕は三国志に登場する英雄すらロクに知りませんし
諸葛亮が劉備よりふたまわりも年下だということを「レッドクリフ」ブームのときに
初めて知ったくらいです。

なのにウォン・フェイフォンは知ってるってどうなのって感じですが
それもやはり映画のおかげなんですね。

ちなみに
この詠春拳という拳法を熱心に学んでいるハリウッドスターがいます。
ロバート・ダウニー・Jrです。
薬物中毒克服プログラムの一環として始め、今でもトレーニングを続けているのだとか
彼の演技ってアクションでもコメディでも何と言うか独特のキレがあるじゃないですか
そのキレは近年ますます冴えてきている
それは、きっとこういう日々の鍛錬の賜物なんでしょうね。
もちろん「シャーロック・ホームズ」の華麗な立ち回りにも生かされています。



川井憲次によるテーマ曲。現代の日本の音楽家で一番有名なのは坂本龍一か久石譲だと思うけど
この人も結構イイ曲書くよね。サントラ盤欲しくなるほどではないですが。
スポンサーサイト



トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

イップ・マン 葉問

公式サイト。原題:葉問2、英題:IP MAN 2。ウィルソン・イップ監督、ドニー・イェン、サモ・ハン・キンポー、ホァン・シャオミン、池内博之。ブルース・リーの師匠として知られる中国 ...

常に謙虚であれ~『イップ・マン 葉問』

 葉問2  IP MAN 2  1950年。佛山から香港に逃れてきたイップ・マン(ドニー・イェン)は、詠春拳 の達人。ビルの屋上に武館を開いて弟子を待つ彼の元に、ウォン(ホァン・シャ オミン)と名...

イップ・マン 葉問/ドニー・イェン、サモ・ハン・キンポー

カンフー映画に詳しくない私でもこの名前は知っているドニー・イェンとサモ・ハン・キンポーの映画ということで観てみようかなと思ったのですが、どういうお話なのかとちょっと予 ...

イップ・マン 葉問

前作と同じくらい楽しめた。

*『イップ・マン 葉問』* ※ネタバレ有

2010年:香港映画、ウィルソン・イップ監督、サモ・ハン・キンポーアクション監督&出演、ドニー・イェン、ホァン・シャオミン出演。

イップ・マン 葉問

2011年1月29日(土) 21:05~ 109シネマズ川崎8 料金:1200円(レイトショー料金) パンフレット:未確認 『イップ・マン 葉問』公式サイト 久しぶりに燃えた。萌えじゃなく燃えだ。 ブルース・リーの師匠イップ・マンの半生。 原題は葉問2。シリーズ二作目だ...

イップ・マン 葉問

葉問2/10年/香港/109分/伝記・格闘技アクション/劇場公開 監督:ウィルソン・イップ アクション監督:サモ・ハン・キンポー 出演:ドニー・イェン、サモ・ハン・キンポー、ホァン・シャオミン <ストーリー> 家族を連れて広東省から香港へ移住したイップ...

イップ・マン 葉問(2010)

 その心と技は、ブルース・リーに受け継がれた── Tジョイ・京都にて鑑賞。ブルース・リ―の師匠だったという中国武術の“詠春拳”の達人、イップ・マンの壮絶な人生を描いた作品。でもこれ、第2章だそうです。序章があるらしいのですが、何故かこ...

映画『イップ・マン 葉問』

 ジャッキー・チェン主演作ですら大して話題にもならずスルーされていくご時勢、ドニー・イェン主演の本作を観れただけでもラッキーと思うべきなんでしょう。あのブルース・リーに武術を教えた師、イップ・マ...

イップ・マン 葉問

その心と技は、 ブルース・リーに受け継がれた── 製作年度 2010年 原題 葉問2/IP MAN 2 上映時間 109分 製作国 香港 脚本 エドモンド・ウォン 監督 ウィルソン・イップ 音楽 川井憲次 出演 ドニー・イェン/サモ・ハン・キンポー/ホァン・シャオミン/リン・ホン/ルイス...

イップ・マン 葉問

あのブルース・リーの師匠ならば、さぞ凄い達人であり、清廉潔白な人格者であろうということで、期待して観た一作。 久しぶりに本格的香港カンフーの世界観に浸った。 期待以上のこれぞカンフー! イップ・マン 葉問 原題:IP MAN 2 監督:ウィルソン・イップ ア...

イップ・マン 葉問

イップ・マン 葉問 347本目 2011-07 上映時間 1時間49分 監督 ウィルソン・イップ 出演 ドニー・イェン(イップ・マン) 、 サモ・ハン・キンポー(ホン)    ホァン・シャ ...

イップ・マン 葉問 (葉問2)

監督 ウィルソン・イップ 主演 ドニー・イェン 2010年 香港映画 109分 アクション 採点★★★ 創作の世界であれ現実の世界であれ、敵を外に設定し、皆でやんやと騒ぎたてる時期ってありますよねぇ。たぶん、大変な時期を一丸となって乗り越えようって意図や、ちょ…

11-43「イップ・マン 葉問」(香港)

常に謙虚であれ   1950年、イギリスが統治する香港。家族と共に広東省佛山より移住してきた詠春拳の達人、イップ・マン。さっそく詠春拳の武館を開いた彼のもとに、血気にはやる若者ウォンが弟子入りする。  そんなイップに、香港武術界を仕切る洪拳の師範ホンは武館...

最強。~『イップ・マン 序章』

 葉問  IP MAN  1930年代。広東省佛山の瀟洒な邸宅に暮らす葉問(ドニー・イェン)は、詠春 拳の達人。弟子は取らず、家族と静かな暮らしを営んでいる。しかし、彼の腕前 を知った武人が手合...

イップ・マン 序章

           原題 葉問:Ip Man 制作年度 2008年 制作国 香港 プロデューサー レイモンド・ウォン アクション監督 サモ・ハン・キンポー 監督 ウィルソン・イップ 音楽 川井憲次 美術 麥国強 出演 ドニー・イェン/サイモン・ヤム/池内博之/ホァン・?...

映画評「イップ・マン 序章」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2008年香港映画 監督ウィルスン・イップ ネタバレあり

*『イップ・マン 葉問』* ※ネタバレ有

2010年:香港映画、ウィルソン・イップ監督、サモ・ハン・キンポーアクション監督&出演、ドニー・イェン、ホァン・シャオミン出演。

*『イップ・マン 序章』*

2008年:香港映画、ウィルソン・イップ監督、サモ・ハン・キンポーアクション監督、川井憲次音楽、ドニー・イェン、池内博之出演。

イップ・マン 序章

伝説の映画スター、ブルース・リーにとっての唯一の師匠として知られる 中国武術“詠春拳”の達人、イップ・マン(葉問)の壮絶人生を、 「HERO」「セブンソード」のドニー・イェン主演で映画化した本格 カンフー・ムービー。その第1作。 日中戦争を背景に、中国人…

イップ・マン 葉問

前作と同じくらい楽しめた。

イップ・マン 序章

イップ・マン 序章 349本目 2011-09 上映時間 1時間45分 監督 ウィルソン・イップ 出演 ドニー・イェン(イップ・マン) 、 サイモン・ヤム(チョウ)     池内博之(三浦 ...

イップ・マン 序章 葉問

さすが2008年の香港電影金像奨作品賞受賞作、骨太で見応えのある作品でした。 場所は武術の盛んな町、広東省佛山で、1935年から話は始まる。詠春拳の達人、葉問(ドニー・イェン甄子丹)は愛する家族や使用人とともに大邸宅に住み、ひとり修行を続ける生活を送っていた...

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

バーンズ

Author:バーンズ
2010年4月からブログ始めました。
1985年生まれの北海道住まい。

詳しくはこちら

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
著作権について
当ブログ内における画像の使用については著作権及び肖像権を侵害するつもりはございません。 何か問題が生じた場合は即刻削除いたしますので、ご連絡ください。