クラウス・バデルト KLAUS BADELT
ドイツ人音楽家のクラウス・バデルト。
師匠のハンス・ジマーもドイツ人ということで最もジマーにメロディセンスが近いと思われます。
サントラファンの間ではこの作曲家には陰鬱なテイストがあるという意見も見かけました
確かに陰鬱とはいかないまでも重苦しい雰囲気はあります。そこがクラシック大国のドイツ出身というか。
だからコミカルな明るい作品にはあまり合わない気がする。
ジョン・パウエルはパーカッションによる早いテンポやスピード感が
アクションコメディーにバッチリはまるんだけど
思いのほか長文になったので、二つに分けますw
よろしければ「続きを読む」を押してください
師匠のハンス・ジマーもドイツ人ということで最もジマーにメロディセンスが近いと思われます。
サントラファンの間ではこの作曲家には陰鬱なテイストがあるという意見も見かけました
確かに陰鬱とはいかないまでも重苦しい雰囲気はあります。そこがクラシック大国のドイツ出身というか。
だからコミカルな明るい作品にはあまり合わない気がする。
ジョン・パウエルはパーカッションによる早いテンポやスピード感が
アクションコメディーにバッチリはまるんだけど
思いのほか長文になったので、二つに分けますw
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この人のキャリアを表す言葉というと
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」の音楽家
というのが一番多いのではないでしょうか。
TVのバラエティでも使用されまくり、曲だけ聞いても何の映画のテーマかすぐわかるほどのインパクト
でもこれには色々あるようで
元々「パイレーツ」の音楽はアラン・シルヴェストリ
(バック・トゥ・ザ・フューチャーの音楽家、この人も超が付くほどの巨匠です)
が担当して、完成もしたようですが、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが気に入らなくて、ボツ。
その時、お助けマンとなったのが「クリムゾン・タイド」「ザ・ロック」「パール・ハーバー」etc...と
ブラッカイマー製作作品を何度も担当していたハンス・ジマー。
「公開までそんなに時間ないけど早いトコ音楽つけてよ」というブラッカイマー
で、ジマーがメインテーマを書き、細かい部分は弟子と同僚を総動員して仕上げました。
でも、ジマーは大人の事情(他の作品にも関わっていて契約がどうとか)により
音楽担当者として名前を出すことが出来ませんでした。
そこで、クラウス・バデルトが一同代表ということでクレジットされた
というのがいきさつらしいです。つまり「パイレーツ」の音楽は実質ジマー作曲で
バデルトは影武者みたいなもんだったのです。
じゃあこの作曲家の本当の代表作って何なのよっと言うと
それは何と言っても「タイムマシン」でしょうね、次点で「リベリオン」
クラウス・バデルトの出世作にして最高傑作「タイムマシン」サウンドトラック
前半はクラシカル&シンフォニック
後半はプリミティヴな民族サウンド(アフリカ風だったりケルト風だったり)
とストーリーに合わせて展開していくのですが
西洋的ロマンティシズムを完璧に表現した音楽です。
サウンドトラックを聞いていて良かった
映画音楽ファンでいて良かったと思える瞬間です。
作品そのものはあまり評価のよろしくない一品でしたが
僕はそんなに悪くないと思う、というかむしろ好きなほうです。
でもあの主人公のやるべきことって
月面の開発計画を止めさせることではないでしょうか
「ここ(80万年後の地球)が俺の居場所キリッ」
じゃなくてさ。
そして「リベリオン」
近未来アクションのカルト作品、00年代のマッドマックスと言ったら言い過ぎでしょうか。
音楽も格別にカッコイイ
現代ドイツの音楽シーンを代表する二大ジャンル、テクノとメタル
その両方の要素をクラシックに取り入れたサウンドが世界観を盛り上げる
正規のサントラ盤が売ってないのが非常に残念
ゲームっぽい打込音がまた雰囲気にあってる。
ただアジアンファンタジー大作の「PROMISE」はイマイチでしたね。
ジマーとパウエルの「カンフー・パンダ」が中国風のアレンジでも
しっかり作曲家としての個性が際立ってましたが、
バデルトの「PROMISE」の場合、普通の中国映画の音楽と大差ないように思えてしまいました。
同じ年の「ポセイドン」はなかなか良かったですが。
最近はハリウッドよりもヨーロッパ映画の担当が多かったり
(IMDB見ると担当作60超えてますから、案外多作です)
昨年公開された「シャンハイ」や08年北京オリンピック式典に音楽を提供したり(これは結構凄いかも)
中国絡みの仕事も増えてきてる印象
いい音楽を聴かせてくれるなら国とかは関係ないんですが
またハリウッド大作も担当して欲しいなーと思います。
あと映画音楽家って才能はもちろんですが
ヒットメーカーや名監督とのコンビに恵まれるというのも大きいのかもしれません。
同じジマー一派から独立した面々だと
ハリー・グレッグソン=ウィリアムズはトニー・スコット
ジョン・パウエルはダグ・リーマン等に気に入られてるし
1967年生まれで今年45歳と作曲家のなかでもまだまだ若いクラウス・バデルト
今後の活躍にも期待したいです
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」の音楽家
というのが一番多いのではないでしょうか。
TVのバラエティでも使用されまくり、曲だけ聞いても何の映画のテーマかすぐわかるほどのインパクト
でもこれには色々あるようで
元々「パイレーツ」の音楽はアラン・シルヴェストリ
(バック・トゥ・ザ・フューチャーの音楽家、この人も超が付くほどの巨匠です)
が担当して、完成もしたようですが、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが気に入らなくて、ボツ。
その時、お助けマンとなったのが「クリムゾン・タイド」「ザ・ロック」「パール・ハーバー」etc...と
ブラッカイマー製作作品を何度も担当していたハンス・ジマー。
「公開までそんなに時間ないけど早いトコ音楽つけてよ」というブラッカイマー
で、ジマーがメインテーマを書き、細かい部分は弟子と同僚を総動員して仕上げました。
でも、ジマーは大人の事情(他の作品にも関わっていて契約がどうとか)により
音楽担当者として名前を出すことが出来ませんでした。
そこで、クラウス・バデルトが一同代表ということでクレジットされた
というのがいきさつらしいです。つまり「パイレーツ」の音楽は実質ジマー作曲で
バデルトは影武者みたいなもんだったのです。
じゃあこの作曲家の本当の代表作って何なのよっと言うと
それは何と言っても「タイムマシン」でしょうね、次点で「リベリオン」
クラウス・バデルトの出世作にして最高傑作「タイムマシン」サウンドトラック
前半はクラシカル&シンフォニック
後半はプリミティヴな民族サウンド(アフリカ風だったりケルト風だったり)
とストーリーに合わせて展開していくのですが
西洋的ロマンティシズムを完璧に表現した音楽です。
サウンドトラックを聞いていて良かった
映画音楽ファンでいて良かったと思える瞬間です。
作品そのものはあまり評価のよろしくない一品でしたが
僕はそんなに悪くないと思う、というかむしろ好きなほうです。
でもあの主人公のやるべきことって
月面の開発計画を止めさせることではないでしょうか
「ここ(80万年後の地球)が俺の居場所キリッ」
じゃなくてさ。
そして「リベリオン」
近未来アクションのカルト作品、00年代のマッドマックスと言ったら言い過ぎでしょうか。
音楽も格別にカッコイイ
現代ドイツの音楽シーンを代表する二大ジャンル、テクノとメタル
その両方の要素をクラシックに取り入れたサウンドが世界観を盛り上げる
正規のサントラ盤が売ってないのが非常に残念
ゲームっぽい打込音がまた雰囲気にあってる。
ただアジアンファンタジー大作の「PROMISE」はイマイチでしたね。
ジマーとパウエルの「カンフー・パンダ」が中国風のアレンジでも
しっかり作曲家としての個性が際立ってましたが、
バデルトの「PROMISE」の場合、普通の中国映画の音楽と大差ないように思えてしまいました。
同じ年の「ポセイドン」はなかなか良かったですが。
最近はハリウッドよりもヨーロッパ映画の担当が多かったり
(IMDB見ると担当作60超えてますから、案外多作です)
昨年公開された「シャンハイ」や08年北京オリンピック式典に音楽を提供したり(これは結構凄いかも)
中国絡みの仕事も増えてきてる印象
いい音楽を聴かせてくれるなら国とかは関係ないんですが
またハリウッド大作も担当して欲しいなーと思います。
あと映画音楽家って才能はもちろんですが
ヒットメーカーや名監督とのコンビに恵まれるというのも大きいのかもしれません。
同じジマー一派から独立した面々だと
ハリー・グレッグソン=ウィリアムズはトニー・スコット
ジョン・パウエルはダグ・リーマン等に気に入られてるし
1967年生まれで今年45歳と作曲家のなかでもまだまだ若いクラウス・バデルト
今後の活躍にも期待したいです
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